2月に入り、暦の上では春が近づいてきましたが、家計を取り巻く寒さはまだ続きそうです。先週、総務省と厚生労働省から物価と年金に関する重要な統計が相次いで発表されました。2025年の消費者物価指数は前年比で3.2%の上昇となり、依然として物価高が生活に影響を与えています。

このような状況下で、2026年度の公的年金額は引き上げられることが決まり、国民年金の満額は月額7万円台に乗りました。しかし、年金額の改定がそのまま生活の質の向上に結びつくわけではありません。年金の受給額は、加入制度や現役時代の働き方、加入期間によって一人ひとり大きく異なるためです。

この記事では、2026年度の具体的な年金額のモデルケースを紹介するとともに、60歳代から90歳代以上のシニア世代が実際に受け取っている年金の平均額や分布について、最新のデータを基にわかりやすく解説します。

1. 【2026年度最新】国民年金・厚生年金の年金額はいくら?

厚生労働省が公表した「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2026年度の年金額の例は以下のように示されています。

  • 国民年金(老齢基礎年金・満額):月額7万608円(1人分)
  • 厚生年金(夫婦2人分):月額23万7279円

※1:昭和31年4月1日以前に生まれた方の老齢基礎年金(満額)は月額7万408円となり、生まれ年によって受給額が異なります。

※2:厚生年金のモデルケースは、平均的な収入(賞与を含めた月額換算で45万5000円)を得る夫が40年間就業し、その配偶者が国民年金を満額受給するという夫婦2人分の設定です。

この厚生年金の金額は、あくまで特定のモデルに基づいた試算です。現代では共働き世帯や単身世帯、自営業など多様なライフスタイルが存在するため、実際の受給額は個々の加入状況によって大きく変わる点に注意が必要です。

ちなみに、2025年度の厚生年金(夫婦2人分)は23万2784円、国民年金(満額)は6万9308円でしたので、いずれも増額となり、4年度連続でのプラス改定となりました。年金額が増えることは喜ばしいニュースですが、物価上昇も続いているため、実質的な価値が目減りしていると感じる方もいるかもしれません。