2018年2月23日に日本証券アナリスト協会で開催された、株式会社ビーロット2017年12月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料
スピーカー:株式会社ビーロット 代表取締役社長 宮内誠 氏
トップメッセージ
宮内誠氏(以下、宮内):ただ今ご紹介にあずかりました、株式会社ビーロット代表取締役社長、宮内誠です。みなさまお忙しい中、本日は当社の2017年12月期決算説明にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。それではお手もとの資料に沿って、さっそくではございますがご説明を始めさせていただきたいと存じます。
1つページをおめくりください。このページ、私からのメッセージです。あえて読ませていただきます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。おかげさまで、当社グループは平成30年2月2日より、東京証券取引所第一部へ市場変更いたしました。これもひとえに株主のみなさま、お客さま、お取引先さまをはじめとした多くのみなさまのご支援、ご高配の賜物と心より感謝申し上げます。
東京証券取引所第一部の企業として、今まで以上に「安定性」が必要であることを十分に理解しております。同時に、設立してからわずか10年の若い企業として、チャレンジャーであり続ける社風を常に意識し、「あくなき成長」も求めて事業に邁進する所存です。
みなさまにおかれましては、変わらぬご支援、そして今まで以上の厳しいご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
非常に普通の文ではございますが、私自身で書いております。自分からお世話になったみなさまへのメッセージということで、ご理解賜ればと思っております。
業績推移
1つページをおめくりください。業績推移というページになります。創業以来の売上高、当期純利益ならびに従業員数といったものの推移でございます。おかげさまで、右肩上がりに成長することができております。
株主の皆様へ
次のページは、株主のみなさまへというページになります。
株主優待制度を導入いたします。当社株式の投資魅力を高め、中長期にわたって多くの株主のみなさまに当社株式を継続して保有していただきたい。これを目的に導入を決めております。
もう1つ、配当金の大幅増を決定しております。平成29年12月期は期初計画を大幅に上回る業績となりましたため、利益剰余金を原資に、期末配当金1株あたり39円の配当を実施することとし、株主総会に付議したいと思っております。
Ⅰ-1.総括
それでは、1つ目の大きな項目、決算の概要に入らせていただきたいと存じます。1の1、総括というページまで進めさせていただきます。こちら平成29年、2017年12月期の決算の大きなポイント4つになります。
1つ目、グループ一丸で7期連続の増収増益を達成しております。とくに、連結当期純利益は前年同期比2倍以上の112.6パーセントに伸びております。
2つ目、販売用不動産の残高は113億5,800万円となっております。大型案件の売却があったんですけれども、これを補う仕入活動ができていると思っております。
3つ目、連結子会社が4社へ増えております。昨年M&Aを実施しております。1社増えまして4社が連結子会社となりました。仕入・採用手法が多様化しております。
4点目が、先ほどの一部への市場変えです。「安定」と「成長」を意識して、さらなる企業価値向上を目指してまいりたいと存じます。
Ⅰ-2.業績ハイライト
業績ハイライトというページになります。
グループ一丸で7期連続の大幅な増収増益を達成しております。売上高は前期比12.6パーセント増えまして、130億9,700万円となっております。
経常利益は前期比128.6パーセント増えまして、19億9,800万円となっております。そして一番右、当期純利益でございます。前期比112.6パーセント増えて、12億5,000万円となっております。
Ⅰ-3.連結PL・BSサマリー
連結PL・BSサマリーです。
利益の大幅アップに伴い、現預金も増加、自己資本も増強しております。まず左半分、連結PLサマリーをご覧いただきたいと思います。とくにご覧いただきたいのが、3つの事業セグメントごとの売上高ならびに営業利益です。
まず、セグメントごとの売上高です。3つの事業セグメントがあります。毎期、不動産投資開発事業が売上がダントツで、2017年12月期もそのような結果になっております。
営業利益は2016年12月期は3つの事業ごとで、まあまあバランス取れていたのですが、2017年12月期は不動産投資開発事業が大きく伸びて、結果的にやはりダントツの営業利益を上げております。この不動産投資開発事業の利益の伸びが、最終的な当期純利益の大きな伸びに大きく寄与していることがおわかりいただけるかと思います。
続いて右半分、連結BSサマリーをご覧いただきたいと思います。資産は約15パーセント伸びまして、191億900万円となっております。とくに伸びているのが流動資産になります。18.8パーセント伸びて167億6,100万円となっております。販売用不動産の残高についてはほぼ横ばいくらいでございましたので、何が増えてるかと申しますと現預金です。
負債をご覧いただきますと、9.4パーセント増えて151億円となっております。負債の内訳をご覧いただきますと、流動負債が83.5パーセント増えて91億3,700万円となっているのに対し、固定負債が32.5パーセント減って59億6,200万円となっております。長期借入金のうち1年以内に返済するものが増えたのが、大きな要因となっております。
本年竣工する開発プロジェクトの裏付けとなっている借入について、いったん竣工とともに期限がまいりまして、金融機関との相談で、その後さらに長期に借り替えるというお話になっているためです。したがって、一時的なものと思っております。
そもそも私どもは、流動資産である販売用不動産を多数持っている会社です。ここを、金融機関さまのご支援をいただいて、なるべく長期の借入金でという方針でやっております。その方針は続いておりますし、結果として固定負債はいったんは減っておりますけれども、引き続きなるべく長期でという借入の方針をとっております。
純資産をご覧いただきますと、42.2パーセント増えて40億900万円となっております。利益の積み上げによって、純資産も少し増えたということです。
Ⅰ-4.参考データ
参考データというページになります。2014年の上場を期に、財務状況も大きく成長しているところです。
まず、左下をご覧いただきたいと思います。こちらは自己資本比率ならびに自己資本の推移です。自己資本すなわち純資産、先ほどお伝えいたしましたとおり、少し増えて40億円を超えてまいりました。自己資本比率で申しましても、17パーセントから21パーセントに増えております。
残る3つのグラフについては、左上が1株あたりの当期純利益・純資産、右上がROE・ROA、そして右下が営業利益率と経常利益率になっております。2017年12月期に、この利益率を表す指標が一様に伸びております。
私どもとしては、この利益率をさらに伸ばしたいとは、実はあまり思っておりません。大変生意気な言い方ですけれども、他業種に比べると著しく利益率の高い業種だと思っております。したがいまして、利益率を維持して、利益額にこだわってやっていきたいなと思っております。
Ⅱ-1.不動産投資開発事業①
それでは事業の概要に入りたいと思います。
不動産投資開発事業です。ここからは3つの事業セグメントごとに、2017年12月期の決算の結果をご説明したいと思います。
不動産投資開発事業は、我々のメイン事業です。主に2つのことをやっております。再生と開発です。再生は、問題のある不動産を取得して、問題点を是正して価値を上げた上で売却する事業です。開発につきましては、名前のとおり土地を取得いたしまして、その上に最適な投資用の不動産を作った上で売却する、こういった事業でございます。
この事業セグメントの売上高は10.1パーセント増えまして、109億8,000万円となっています。またセグメント利益は134.1パーセント増えて、23億1,600万円となっています。続いて右上の表をご覧いただきたいと思います。
その109億8,000万円の売上を、ほぼ17件の売上で成し遂げています。1物件平均だと、6億2,500万円となっています。上の2つの表はいわば2017年12月期中に売った物件の結果でございますが、下の2つは逆に2017年12月期末で、まだ持っている不動産のご説明になります。左下ご覧いただきますと、2017年12月期末で保有している販売不動産27件につきまして、エリア別・用途別で内訳を記載させていただいています。
まず左から2つ目の棒を見ていただきます。エリア別で27件を示したものです。上から関西圏5件、九州圏7件、北海道圏8件、関東圏7件と、国内にある4拠点を中心にして、バランスの取れた販売用不動産を持っています。さらに左から4つ目の棒を見ていただきたいと思います。今度は用途別の27件の内訳になります。上から介護施設が1件、ホテル・宿泊関連が3件、住宅系が9件、事務所・店舗が2件、開発用地含む土地が12件となっています。
その12件の中には建物を取り壊して整地して売却するものが3件ございます。その他の9件はそれぞれ計画がございます。4件はホテル・宿泊関連に、3件は住宅系に、2件は事務所・店舗にするという計画を立てています。用途もかなり多岐に富んでいまして、投資用不動産に幅広く投資しているということがおわかりいただける思います。
そして右下です。販売用不動産の残高・推移になります。2017年12月期はほぼ横ばいでした。113億5,800万円です。この販売用不動産、順調に伸ばすことができていまして、2017年12月期もかなりの物件が売却されたにも関わらず、維持しています。維持していますという言い方が正しいのか、取得競争が厳しくなっていく中で伸ばすことができなかったという言い方もできるのかもしれません。それはどちらも正しいと思っています。
ただ一つ言えることは、投資基準は一切変えず、買えていないから無理して買おう、こういった方針は一切取っていません。我々の一貫した投資基準に合うものを、確実に買っていこう。そういう方針のもと、維持したという結果になっていると思っています。ちなみに113億5,800万円を27物件で割りますと、1物件当たり、ここには書いてないんですけれども、4億2,000万円くらいになります。
4億2,000万円で不動産を買ってきて、設備投資をした上で、6億2,500万円で売っています。これが典型的な数字かなと思っています。実際には1億円以下から30億円超まであるんですけれども、平均すると今のような感じになります。
Ⅱ-1.不動産投資開発事業②
1つ進めさせていただきます。不動産投資開発事業の続きです。昨年の主な実績をここでご説明させてください。
左半分は開発案件になります。顧客ニーズをつかみ、売却順調でございました。左上、札幌市中央区に賃貸マンションを造りまして、3月に売却しています。そして東京都渋谷区には店舗ビルを造りまして、5月に売却が終わっています。
左下は東京都新宿区にカプセルホテルを新築いたしました。そして11月、国内の私募ファンドに売却終わりました。売却終わったものの、AMと書いています。アセットマネジメント、不動産投資顧問の事業を継続的に受託することができました。右半分ご覧ください。再生案件でございます。総額20億円超の取り組みが、業績に貢献いたしました。6月に東京都品川区の5物件について、大手の優良事業法人さまにバルクで売却することができました。
また初エリアである沖縄で初めて売却が終わりました。10月に沖縄県の賃貸マンションを15億円を、超える大きな金額で売却を終えています。沖縄でのエリア展開も視野に、大きく躍動できたのではないかと思っています。
Ⅱ-2.不動産コンサルティング事業
不動産コンサルティング事業です。
我々の2つ目の事業セグメントになります。この事業セグメントでは、主に2つの事業を行っています。売買の仲介と、新築分譲マンションの販売代理の事業でございます。この事業セグメントでの売上高は、66.4パーセント伸びて12億7,700万円でした。セグメント利益は、17.9パーセント増えて4億800万円となっています。
売上高の大きな伸びの要因は、先ほどお伝えした2つの事業のうちの2つ目、新築分譲マンションの販売代理の事業でございます。2016年12月期にこの事業をM&Aからスタートいたしまして、その数字が初めて通期で寄与したために、売上が大きくなっています。反面、その事業はそれほど利益率が高い事業ではございませんので、セグメント利益の伸びはそこまで大きくなっていないという結果になっています。
しかしこの事業の中で、実は売買の仲介が、我々にとって重要でございます。左下にございます売買の仲介の売上高が、1億7,700万円万円から2億5,200万円に伸びています。この事業は手数料収入ですので、売上高のうちの大半が粗利になっているとご理解いただいて結構です。この売買仲介が不動産の中では一番難しい仕事だと、私は思っています。自分で買う、自分で売る方がよほど簡単です。
その間に入るというというのは、神業のような仕事ではないかと思っています。とくに我々が取り扱っている不動産は、1億円から30億円というかなり大きい単位でもあります。しかも、いわゆる大企業さん・大機関投資家さんではない方々が取り扱っているような単位になります。うまくいけば手数料をかなりいただけるんですけれども、うまくいかないとゼロです。
ゼロ・百の事業にも関わらず、安定して我々この事業から売上利益を上げることができているのがビーロットの1つの強みだと思っています。事例として、右半分に記載している、一昨年設立した大阪支社でございます。
一昨年M&Aで新築分譲マンション販売代理をする企業「株式会社ライフステージ」を傘下にしています。この株式会社ライフステージと大阪支社がシナジー効果を発揮いたしまして、新たな関西のお客さまをリピーターのお客さまとすることができ、結果として大型案件を創出することができています。また右下、3ヶ年計画としてコンサルティング型営業をさらに確立したいと思っています。富裕層のお客さまとの継続取引、プロのお客さまとの大型取引、さらにはM&Aの仲介に挑戦と、グループ内の経営資源を生かして、こういった業務を確立していきたいと考えています。
Ⅱ-3.不動産マネジメント事業
不動産マネジメント事業というページになります。
我々の3つ目の事業セグメントになります。主に2つのことをやっている事業でございます。
1つはプロパティマネジメント、PMと呼んでいます不動産の管理の仕事です。もう1つはAM、アセットマネジメント、不動産投資顧問の事業になります。
この事業セグメントも、基本的には安定ということでございますので、売上・利益ともに大きくは振れていません。細かく申しますと、売上高は4.9パーセント減り、8億3,800万円、セグメント利益は3.3パーセント減り、4億4,300万円となっています。お客さまからお預かりしている管理物件のテナント数・総面積の推移が、左下にあるように順調に増えています。
順調に増えているにも関わらず、売上・利益が減った背景というのは、ずばり販売用不動産の賃料が伸びなかったということでございます。どういうことかと申しますと、1つ目の事業セグメント、不動産投資開発事業でビーロットが保有している不動産のマネジメントは、この3つ目の不動産マネジメントチームが担ってくれています。
ビーロットが保有している不動産の賃料をどれだけ上げられるか、費用をどれだけ減らせるか、こういったことをマネジメントチームで担ってくれています。従いまして販売不動産の賃料は、この3つ目の不動産マネジメント事業で計上しています。が、昨年はその不動産投資開発事業において、開発プロジェクトが多くなったために賃料が減ったということが、結果としてございました。
そのために、このセグメントの売上高・利益が若干ではございますが、減ったという結果に終わりました。右半分ご覧いただきたいと思います。AM・PM、アセットマネジメント・プロパティマネジメントを宿泊施設から受託することが増えています。右下に2物件を記載させていただいています。こちらはカプセルホテルとホステル。我々が開発ないしは再生した不動産でございます。
こちらは売却いずれも終わっているんのですけれども、売却後アセットマネジメント・プロパティマネジメントを受託することができています。継続的に関与して、また同じお客さまと違った取引ができる機会を、可能性を残させていただいています。グループのシナジー効果によって、事業拡大を図っています。
Close up!一歩先いく、インバウンド商品開発へ。
次のページに進めさせていただきます。「Close up!一歩先いく、インバウンド商品開発へ。」と書かせていただいています。
【M&A】今後も積極展開の方針
もう1つおめくりください。『【M&A】今後も積極展開の方針』というページでございます。
昨年、2017年1月に「ヴィエント・クリエーション」という会社を傘下に収めております。
ヴィエント・クリエーションは、左下に2つ写真が出ておりますセントラルイン五反田と、ホテルシエスタ恵比寿、こういう東京の2つのカプセルホテルを所有し、かつ運営している、そういった企業でございました。
結果として、ビーロットとしては、ホテル経営のノウハウのある人員の増強、不動産仕入方法の拡充、M&Aのノウハウ化、そして、ホテルネットワーク継承ができたと思っております。
このホテルシエスタ恵比寿につきましては、2017年12月にドシー恵比寿と、ブランドも変えて、運営会社さんも変えて、再オープンしております。
五反田についても、今春改めてオープンする予定となっております。
このページはどんどんM&Aをやっていくよというページなんですが、文としては書いていないんですけれども、もう1つここのページでお伝えしたいことがございます。
それは、運営の要素の強い不動産にもっと積極的に関わっていきたいということでございます。
とくに我々は、宿泊施設にはずいぶん関わってまいりました。
最初に取り掛かったものは、オフィスビルを宿泊施設に用途変更するというものでした。
続いて、0から宿泊施設を開発してみたということもやりました。
そして、このカプセルホテルをカプセルホテルに、用途が変わったわけではありません。
ただ、先ほどお伝えいたしましたとおり、運営会社、ブランドを変え、そして、サウナがございまして、なかったものを設備として新たに入れてたりということで、ずいぶん運営に関わってまいりました。
我々もホテル業ができないので、運営を直接やっているわけではありません。
こちらは当然ながら、さまざまな運営会社さんと組んでやっております。ただ、その運営会社さんとの競合の度合いがどんどん高まっているなと思っております。
運営会社を変えたというのは、典型的なお話かと思っております。非常に当たり前なんですけれども、運営がよくなれば不動産の価値が上がるというものが宿泊施設だと思っております。
いろいろ考えてみますと、このように運営の要素を持つ不動産というのは他にもたくさんございます。
例えば老人ホームであったり、例えば物流倉庫の類であったり、もしかしたら大型ショッピングセンターかもしれません。テナントさんを入れ替えて、とか、そういうものかもしれません。
さらに大掛かりなものは、ゴルフ場かもしれませんし、遊園地みたいなものも運営が変われば価値が上がるというものの代表例だと思っております。
どこまでビーロットが関われるかわかりません。
ただ、ビーロットといたしましては、この運営の要素の強い不動産により積極的に関わっていきたいと考えております。
最近の開発プロジェクト
次のページに進めさせていただきます。
最近の開発プロジェクトの写真が載っております。
昨年の7月、9月に東京の新富町、京都の清水でホステルをオープンさせていただいております。
そして、本年2018年に入りまして、3月に那覇、小樽、そして、6月には京都四条、これは3つともホテルなんです。
竣工がこの3月、3月、6月でございまして、その後保健所の認可等ございますので、ホテルのオープンは1、2ヶ月後になるのかなと思っておりますが、いずれにいたしましても、我々にとっては非常に大きなホテル3つと思っております。
規模が大きいだけではなくて、地元に与えるインパクトというのも大きいと思っております。
那覇につきましては、我々がさっき沖縄でもう少し力を入れてやっていきたいとお伝えしたとおりです。
小樽につきましては、札幌近郊ではありますが、札幌ではない街で、小樽という街の規模を考えると、このホテルのインパクトというのは街の経済に与える影響も大きいと思っております。
京都、こちらも規模が大きいものになってまいります。
この3つは、非常に私が個人的にも楽しみにしているプロジェクトでございます。
また、2018年7月には東京の新橋でオフィスビルが、そして、11月には福岡市六本松で賃貸マンションを竣工する予定となっております。
今年は開発プロジェクトの竣工が目白押しで大変楽しみにしております。
これが先ほどお伝えしたとおり、1年以内に期限のくる長期借入金が増えたという要因にもなっております。
Ⅲ-1.通期業績予想
業績予想と重点施策について、ご説明をさせていただきます。
通期業績予想というページをご覧ください。
1つ目、「さらなる成長ステージに突入。安定化も同時に追求」と記載させていただいております。
2つ目、「積極的な事業展開と長期継続成長で企業価値の向上を図る」と記載させていただいております。
2018年12月期の予想は、連結の売上高が52.7パーセント増えて200億円、連結の営業利益は6.2パーセント増えて25億1,200万円、連結経常利益は3.0パーセント増えて20億5,700万円、連結当期純利益は、13.1パーセント増えて14億1,400万円となっております。
横に2017年12月期の数字も記載させていただいております。この2期だけを見ると「売上はずいぶん伸びるな、でも利益そんなに伸びないな」という印象を持たれてしまうかと思っております。
そこで思い出していただきたいのが、創業以来の売上高、当期純利益の推移でございます。改めてご覧いただきますと、右肩上がりではあるんですけれども、右から2つ目の2017年12月期が、売上高の伸びはそうでもなかったのに、当期純利益が著しく伸びているということがおわかりいただけるかと思います。
そもそもこの要因は、1つ目のセグメントの不動産投資開発事業におきまして、ほぼすべての案件において非常に利益率が高かったといったことがございました。
我々基本的にはこれぐらいあれば売れるのではないかという目算はあれども、絶対買ってくださるお客さまがいるという保証はなく、リスクをとって高いリターンを得るという再生事業をおもにやっております。
しかし、年に1件ぐらいはリスクもリターンもそんなに大きくない案件というのも実はやっております。具体的に申しますと、ファンドさんから買って、直してファンドさんに売るというものを毎期やっているんです。
ファンドさんから買う物件になりますから、そんなに問題点も多くはありません。あまり大きな利益率も期待できないけれども、売れる蓋然性が高いような案件を、例えば2016年12月期とか2015年12月期には取り扱っていたんです。
そういう案件が2017年12月期にありませんでした。やりたかったんですけれども、なかったといったことでございます。
そういう意味では、2018年12月期には、リスクリターンともにバランスのとれた案件を取り扱って、2016年12月期のような巡航速度でやっていきたいと思っております。
従いまして、我々としてはしっかり利益を伸ばしていく、売上はそれについてくる、そして記載はないんですけれども安定性を増したいと考えております。
Ⅲ-2.重点施策
最後に重点施策というページをご覧いただきたいと思います。
こちらは我々にとって非常に重要な施策でございますので、しばらく変えないつもりでございます。
5点ございますが、上の2点は事業的なところからと思っております。
1つ目、当社グループ内のシナジー創出。続々竣工を迎える物件がございます。こちらを例えば海外の富裕層の方に投資コーディネートする等によって、グループ内でのシナジーを高めたいと思っております。
2つ目、社外ネットワーク連携拡充です。効率的かつ円滑なエリア展開、さらに新しいビジネスモデルの構築のために、さまざまな企業さまと連携をしたいと思っております。
下の3点は経営的な点かと思っております。
3点目、健全な財務基盤の構築です。まだ10年しか経っていない会社ですので、東証一部に上げさせていただいたとはいえベンチャーだと思っております。ベンチャーとして積極的に事業展開を図りたいと思っております。しかし同時に、健全な財務基盤の構築にも取り組んでいきたいと思っております。
4点目、ダイバーシティマネジメントの実施です。IT人材・外国の方々を採用して、多種多様な人の集積にしたいと思っております。また、みなさんのパフォーマンスを最大限に発揮させるためのマネジメントもやっていきたいと思っております。
5点目、組織的成長のための体制確立です。コーポレートガバナンス体制、あるいは内部統制システムの健全な運用を行うと同時に、迅速かつ的確な経営判断を行うための組織体制を確立していきたいと思っております。
おかげさまでなんとか堅調な業績を残すことができております。わたくしこの会社を経営して10年ぐらい経つんですけれども、幸いというか、一貫して楽しく経営をやらせていただいております。
楽しくという言葉が、みなさまには甘く聞こえるかもしれません。ただ、この会社一体何をやってくれるのかなというのが経営していて楽しくてたまらないんです。
楽しい背景は、やっぱり社員に恵まれているということだと思います。切磋琢磨しながら、けれども決してぎすぎすしていない、新しいことにチャレンジし、それを楽しみながら成功させようという社風、こういったものがわたくしを楽しませている背景だと思っております。
わたくし自身が楽しいと思っている会社、この思いを関係しているみなさまにもぜひ伝えさせていただきたい。そしてこの会社次は何をやっていくのかな、目が離せないなと思っていただけるような会社にしていきたいと思っております。
引き続き、ご支援・ご指導のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
ご説明についてはこれで終了させていただきます。ありがとうございます。