2. 30歳代・40歳代・50歳代の貯蓄状況
子育て世代である30歳代・40歳代・50歳代の貯蓄状況について、金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」をもとに見ていきます。
なお、データには「平均値」と「中央値」が掲載されています。
中央値とは、データの値を小さい順に並べたときに、ちょうど真ん中に来る値のことです。
平均値は、極端に小さい、または大きい値の影響を受けやすく、実際の平均からはかけ離れてしまうことがあるため、平均を知る際には中央値の方が適しているとされています。
2.1 30歳代世帯で貯蓄ゼロは28.4%
30歳代世帯の平均貯蓄額は601万円で、中央値は150万円です。貯蓄ゼロの世帯は28.4%となっており、約3.5世帯に1世帯が貯蓄がないという状況になっています。
貯蓄額ごとの世帯割合は以下の通りです。
- 金融資産なし:28.4%
- 100万円未満:12.3%
- 100~200万円未満:9.9%
- 200~300万円未満:7.6%
- 300~400万円未満:5.6%
- 400~500万円未満:4.5%
- 500~700万円未満:6.6%
- 700~1000万円未満:5.2%
- 1000~1500万円未満:6.3%
- 1500~2000万円未満:2.2%
- 2000~3000万円未満:2.6%
- 3000万円以上:4.0%
最も多いのが「金融資産なし」で28.4%で、次いで「100万円未満」の世帯が12.3%、「100~200万円未満」の世帯が9.9%となっています。30歳代世帯では、貯蓄まで余裕がない世帯が多いことがわかります。