5.3 毎月の収支
収入合計は24万4580円で、支出合計28万2497円であることから、毎月3万7916円の赤字となることがわかります。
この分を、貯蓄の取り崩しで補填することができれば、老後は安心して暮らせるということがわかります。
仮に赤字額が毎月4万円で、老後期間が30年だとすると、夫婦の必要額は1440万円ということです。
実際にはインフレなどのリスクもあり、また突発的な支出も見込むと、2000万円程度があれば安心と考える方もいるのではないでしょうか。
平均額から導き出された金額ではなく、ぜひご自身の世帯における「未来の収支」をシミュレーションした上で、老後資金の目標額を設定してみてください。
6. まとめにかえて
老後の具体的な資金を確認していきました。
実際不足してしまう可能性が高いにもかかわらず、若いうちから準備している方は少ないように感じます。
なんとなくの金額を準備していたとしても、突然の病気やけがによって、老後が来る前に使ってしまうこともあるでしょう。
大切なのは、ライフプランに合わせた計画です。老後の資産運用と合わせて、民間の医療保険や、がん保険の備えもしっかりと準備しておくことで、必要なステージに照準を合わせた対策ができるものです。
少しずつでも良いので、老後生活の準備をしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 転職サービスdoda「平均年収ランキング2024」
- 転職サービスdoda「転職サービス「doda」、「平均年収ランキング2024」を発表 正社員の平均年収は426万円で、2017年以降最高額に」
杉田 有毅