2.2 メリットの多い新NISAだが「リスク」もある
新NISAを含む運用にはメリットがありますが、リスクが全くないわけではなく、資産運用にはリスクはつきものです。
長期分散投資によってリスクを軽減することはできますが、資産が減少するリスクを完全に排除することはできません。
そのため、自分のリスク許容度をしっかり確認し、預貯金と適切に分散しておくことが重要です。
シミュレーションはあくまで参考として、月々の積立金額や目標金額をしっかりと計画しておくことが大切です。
3. 資産運用には「分散」を取り入れてみて
今回は、新NISAについて見てきました。資産運用にはリスクがあり、リスクをゼロにすることはできませんが、リスクを抑えることはできます。
リスクを抑えるポイントとして「分散」があります。分散には大きく3つポイントがあり「地域の分散」「時間の分散」「資産の分散」です。
まず「地域の分散」とは、国や地域を複数に分けることです。また通貨も日本円を持つだけでなく、米ドルを持つのも分散です。
次に「時間の分散」です。金融商品には値動きがあり、購入のタイミングを判断するのは難しいです。そこで活用したいのが積立投資です。ドル・コスト平均法という方法では、購入時期を分け、かつ一定額で買い続けることによって、価格が高いときは少なく、価格が低いときは多く購入することができるので、平均購入単価を低くすることができます。さらにこういった「時間分散」をしつつ「長期保有」することも大切です。
最後に「資産の分散」です。たとえば、保有する資産を国内株式だけにするのではなく、国内外の債券や海外株式を組み入れるなどして投資対象を分散させることで、リターンの平準化が期待できます。
新NISAを用いた資産運用を行う場合、しっかりと現状の確認と将来の目的を明確にしたうえで、正しい知識とリスクの理解が大切になります。今から資産運用を始めようと考えている方は、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融庁「2023年までのNISA」
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
- 金融庁「NISAを知る」
- 総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)10月分(2024年11月22日公表)」
野平 大樹