3. 継続的な見直しと計画的な運用を
ここまで、新NISAの変更点やそのメリット、注意点について確認してきました。新NISAでは、非課税期間が無期限となり、非課税保有限度額が1800万円に拡充されたことで、これまで以上に使いやすい制度となっています。
しかし、新NISAをはじめとした資産運用は投資信託や株式を中心とした運用商品であるため、元本保証がない点を理解しておくことが重要です。運用を継続していくにあたってどのような「リスク」があるのか、どうすればそのリスクを抑えていけるのか(リスク分散)、しっかりと確認して理解しておくことが肝要です。
基本的には、「長期」「積立」「分散」がキーワードとなってきますので、それぞれどのような意味合いなのか、一度調べてみることも有用だと思います。
さらに、自分のライフステージに合った投資計画を立てることも大切です。予期せぬ出費やライフイベントに備え、運用資産の一部は流動性を確保しておくと安心です。投資を始める前に、自分が無理なく続けられる金額をしっかりと見極めましょう。
焦らず少額からでも始めることで、自分に合った資産形成の方法を見つけられることと思います。大切なのは、継続的な見直しと計画的な運用を心がけ、将来の資産形成に役立てていくことです。
4. 新NISAのよくあるご質問(FAQ)
新NISAでよく寄せられる質問にお答えします。
4.1 Q1.非課税保有限度額が1800万円ですが、つみたて投資枠だけで使いきることはできますか?また、つみたて投資枠を使わず、成長投資枠だけを利用できますか?
A1.つみたて投資枠だけで1800万円を使いきることはできます。成長投資枠だけを利用することも可能ですが、成長投資枠の非課税保有限度額は最大1200万円となっています。
4.2 Q2.非課税保有限度額は買付額ベースで管理されますか?
A2.「買付け残高(簿価残高)」で管理されます。また、NISA口座内の商品を売却した場合には、その商品の簿価分の非課税枠が再利用できるようになります。
4.3 Q3.非課税保有限度額を管理するとのことですが、金融機関は変更できますか?
A3.金融機関は変更できます。非課税保有限度額については国税庁において一括管理を行います。なお、金融機関変更の方法やスケジュールはご利用の金融機関で事前に確認しましょう。
参考資料
小沼 大助