4. 年金を増やす工夫も
年金は老後の生活を支える大切な収入源のひとつです。年金額を増やす方法として「付加年金」や「国民年金基金」などの制度を利用する方法があります。
「付加年金」は、毎月の保険料に400円を追加して支払うことで、将来受け取る年金額が増える(200円×付加保険料納付月数)仕組みです。「国民年金基金」は、厚生年金に加入できない自営業者やフリーランスの方が利用できる年金制度です。
それぞれ年金に上乗せして支給されるので、家計に余裕がある方は加入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、厚生年金に加入している方であれば、現役時代の収入や加入期間に応じて年金額が増えるため、なるべく長く働くことも検討しましょう。
さらに、年金の受給開始を遅らせることで年金額が増える「繰下げ受給」を選択するのも一つの方法です。
自身のライフプランに合った方法を選ぶことで、老後の生活をより充実させることができます。
5. まとめにかえて
今回ご紹介したように、70歳代の約2割前後の世帯が「貯蓄ゼロ」となっています。
年金を多く受け取る世帯や、公的年金以外の収入がある世帯であれば貯蓄ゼロでも暮らしていけるかもしれませんが、現実的には簡単なことではありません。
安心して老後生活を迎えるためにも、今からできることを始めていきましょう。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
- 総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 国民年金基金「国民年金基金とは」
- 日本年金機構「付加年金」
加藤 聖人