5. まとめにかえて
ここまで、国税庁が発表した民間給与実態統計調査の最新のデータをもとに、男女別、業種別の平均給与について確認してきました。
調査結果のとおり、平均給与は上がっていますが、生活が豊かになったという声はあまり聞きません。
なお、厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和6年分結果速報 を公表します」によれば、実質賃金指数は3年連続のマイナスとなっています。
長らく続く物価の上昇に対して、給与の上昇が追いついていないことが、生活が豊かになったと実感できない要因として考えられます。
給与水準をすぐに上げることは難しい傾向にありますが、物価の上昇が今後も起こりうることを想定して自助努力が必要になってくるでしょう。
将来に向けた資金を準備する方法として、新NISAやiDeCoなどを活用した資産運用があります。
ファイナンシャルアドバイザーである筆者は、多くの働く世代を中心に資産運用についてのご相談を日々受けています。
働く世代は将来のお金を準備できる期間が十分に確保できることから、時間を味方につけ、資産形成を目指すのもよいでしょう。
ただし、資産運用には利益が期待できるだけでなく、価格が変動するリスクが伴います。
ご自身のリスク許容度や、金融商品ごとに異なる特徴をよく理解したうえで、検討することが大切です。
参考資料
入慶田本 朝飛