3. 世帯年収600万円台世帯の貯蓄事情

ここからは、世帯年収600万円台世帯の貯蓄額について見ていきます。

3.1 【世帯年収600~650万円】二人以上世帯の貯蓄額

平均貯蓄額:1517万円

〈内訳〉は以下のとおりです。

  • 金融機関に預けているお金:1498万円
  • うち通貨性預貯金:531万円
  • うち定期性預貯金:448万円
  • うち生命保険など:291万円
  • うち有価証券:228万円
  • 金融機関以外にあるお金:19万円

負債(借金)についても見てみましょう。

平均負債額:745万円(うち、住宅・土地のための負債は689万円)

3.2 【世帯年収650~700万円】二人以上世帯の貯蓄額

平均貯蓄額:1780万円

〈内訳〉

  • 金融機関に預けているお金:1732万円
  • うち通貨性預貯金:576万円
  • うち定期性預貯金:428万円
  • うち生命保険など:384万円
  • うち有価証券:344万円
  • 金融機関以外にあるお金:48万円

こちらも負債(借金)について見てみましょう。

平均負債額:949万円(うち、住宅・土地のための負債は827万円)

どちらの世帯も貯蓄額は1500万円を超えており、年収の倍以上の資産があるといえます。

3.3 純資産額を見る

一方で貯蓄額だけでなく、負債額に注目してみましょう。

負債の多くは、住宅・土地のための借金が占めていることも、わかりますね。

負債額が多いため、実際に使える純資産額は減少します。

純資産額とは、「貯蓄ー負債=純資産額」です。

年収600~650万円の世帯では772万円、年収650~700万円の世帯では831万円が純資産額です。

世帯年収ごとの貯蓄額

世帯年収ごとの貯蓄額

出所:総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-」をもとにLIMO編集部作成

このように、貯蓄が多くても負債があると、実際に使えるお金は少なくなります。

家計のバランスを考える際には、貯蓄だけでなく負債も含めた全体の資産状況を把握することが重要です。

特に、住宅ローンなどの大きな負債がある場合は、返済計画をしっかり立てることが求められます。

これから教育費がかさむ世帯も多いと思いますが、どのように資産形成を進めるのが効率的なのでしょうか。

次章では、お金のプロが今後の資産形成について解説します。