4. まとめにかえて

シニアの夫婦

シニアの夫婦

polkadot_photo/shutterstock.com

ここまで現行の年金制度についてみていきました。公的年金だけで100%生活できている世帯は全体の41.7%と、半数以下の結果となりました。

残りの約6割は貯金を切り崩したり、貯金がゼロ円の世帯は働く期間を延ばしたりして生活費をまかなっています。

今後物価上昇が続いたり、少子高齢化の影響によって年金の引き下げが行われたりすると、現役世代の老後はますます厳しい環境となります。

そうならないためにも、年金に頼り切らず、自助努力をなるべく早くから始めることが大切です。

まずは老後どのくらいお金が不足するのかを計算しましょう。

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で将来見込める年金額を確認したら、自身が必要な生活費に対して月々どのくらい足りないのか、それが仮に90歳、100歳まで続いたらいくら必要なのかを考えましょう。

老後は医療費や介護費がかかるリスクも高いので、多めに見積もっておいた方が安心です。

ここで出てきた総額を準備するためには毎月いくらずつ貯めていけばいいのか、その貯蓄を続けることができるのかを考えてみてください。もし足りないと感じた人は資産運用も検討してみると良いでしょう。

参考資料

宗形 佑香里