人生100年時代と言われているなか、物やサービスの値段がハイペースに上がっています。
総務省が11月22日に発表した10月分の消費者物価指数によれば、総合指数は前年同月比で2.3%上昇しています。このような発表から、このままで老後資金が足りるのか、と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
今回は70歳代の保有資産はいくらなのか、そして厚生年金と国民年金ではいくらもらえているのか現代シニアの現状を見てみます。本記事を参考に、将来の自分はいったいいくら必要なのか想像しながら見ていきましょう。
1. 70歳代で「貯蓄3000万円以上」の夫婦世帯の割合は?
老後の資金について、心配されている方も多いでしょう。
「70歳過ぎて3000万円あったら安心だろうか?」と考える方もいるのではないでしょうか。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(令和5年)によると、70歳代で夫婦2人暮らしの世帯の貯蓄を見てみると、下記のような結果になりました。
※「金融資産を保有していない世帯」を含めたデータです。
1.1 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上の割合
- 19.7%
1.2 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄額の平均
- 1757万円
1.3 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄額の中央値
- 700万円
つまり、約5世帯に1世帯だけが3000万円以上の貯蓄を持っています。
貯蓄ゼロの世帯も含めた平均額は1757万円、中央値は700万円にとどまります。
3000万円の貯蓄はかなり高いハードルと言えますね。
次に、シニア世帯の老後を支える公的年金である厚生年金と国民年金のデータも見ていきましょう。