「もっと深くつながりたい」という思いは、そういった責任を背負い合うときに実現されるのであって、どちらか一方が既婚者だったり、既婚者同士の恋愛であれば「もっと、もっと」の願いは、破局を早めたり、時には破滅的な結果をもたらすことがあります。
同じ空間をシェアし、毎日顔を合わせるからこそ、どちらか一方が暴走し始めたときのリスクははかり知れません。
一方で、家庭においては、パートナーに対してウソにウソを塗り重ねてきたことがバレた場合、これまでコツコツと積み上げてきた信頼がゼロにリセットされ、日常生活の土台が砂の山のようにサラサラと崩れ、パートナーの心を鋭利な刃物で切り裂くような傷をつけることもあります。
家庭と職場、2つの「場」を欺く行為は、組織における評価や、生活の基盤を軒並み失いかねないリスクをはらんでいるのです。
「ちょっと遊んで、あとくされなく別れるから大丈夫」とタカをくくっていても、恋愛は相手があってできるもの。自分の思った通りに物事が進むとは限りません。
ちょっと楽しめそうな刺激に誘蛾灯のように吸い寄せられたとき、人生設計が土台から壊れるような「大やけど」をするかもしれないことを覚悟した方がいいのかもしれません。
【参考】
職場恋愛に関するアンケート調査(日本法規情報株式会社)
北川 和子