3. 「60歳~89歳」の国民年金(基礎年金)平均年金月額はいくらか…約4万から5万円
ここからは、厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに国民年金の平均年金月額についても確認していきましょう。
3.1 【60歳~69歳】国民年金の平均月額
- 60歳:国民年金4万2616円
- 61歳:国民年金4万420円
- 62歳:国民年金4万2513円
- 63歳:国民年金4万3711円
- 64歳:国民年金4万4352円
- 65歳:国民年金5万8070円
- 66歳:国民年金5万8012円
- 67歳:国民年金5万7924円
- 68歳:国民年金5万7722円
- 69歳:国民年金5万7515円
3.2 【70歳~79歳】国民年金の平均月額
- 70歳:国民年金5万7320円
- 71歳:国民年金5万7294円
- 72歳:国民年金5万7092円
- 73歳:国民年金5万6945円
- 74歳:国民年金5万6852円
- 75歳:国民年金5万6659円
- 76歳:国民年金5万6453円
- 77歳:国民年金5万6017円
- 78歳:国民年金5万5981円
- 79歳:国民年金5万5652円
3.3 【80歳~89歳】国民年金の平均月額
- 80歳:国民年金5万5413円
- 81歳:国民年金5万5283円
- 82歳:国民年金5万7003円
- 83歳:国民年金5万6779円
- 84歳:国民年金5万6605円
- 85歳:国民年金5万6609円
- 86歳:国民年金5万6179円
- 87歳:国民年金5万6030円
- 88歳:国民年金5万5763円
- 89歳:国民年金5万5312円
※65歳未満の国民年金の受給権者は繰上げ支給を選択したもの
国民年金の平均受給額は約5万円。厚生年金と比較すると大幅に受給額が少なくなります。
したがって、国民年金のみを受給予定の方は、月々約5万円の年金で生活費を賄う必要があります。
ただ、月5万円の収入で生活費をまかなうのは困難なケースが多いため、貯蓄の切り崩しや就業期間の延長など、追加の収入源を確保することが大切です。
4. 【ご参考】セーフティーネットとしての「年金生活者支援給付金制度」とは
年金を十分に受け取れない人に対する救済措置として、国は2019年より「年金生活者支援給付金」という給付制度を実施しています。
年金生活者支援給付金とは、収入が少ない年金世帯に対して、生活支援を目的に給付されるものです。
「老齢年金(国民年金)」「障害年金」「遺族年金」を受給している人のうち、一定の要件を満たした人が、年金に上乗せして受け取れます。
今回は、国民年金を受給している人が要件を満たしていれば受け取れる「老齢年金生活者支援給付金」について解説します。
4.1 「老齢年金生活者支援給付金」の対象者
老齢年金生活者支援給付金の対象者は以下のとおりです。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。
- 世帯全員が市町村民税非課税である。
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が以下のとおりである。
〈昭和31年4月2日以後生まれの方〉
老齢年金生活者支援給付金…78万9300円以下
補足的老齢年金生活者支援給付金…78万9300円を超え88万9300円以下
〈昭和31年4月1日以前生まれの方〉
老齢年金生活者支援給付金…78万7700円以下
補足的老齢年金生活者支援給付金…78万7700円を超え88万7700円以下
4.2 給付額の算出法
以下の計算式で算出した金額の合計額
- 保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5310円 × 保険料納付済期間(※1) / 被保険者月数480月(※2)
- 保険料免除期間に基づく額(月額) = 1万1333円(※3) × 保険料免除期間/ 被保険者月数480月
※1 給付額の算出のもととなった保険料納付済期間や保険料免除期間は、年金証書や支給額変更通知書等で確認可能
※2 昭和16年4月1日以前に生まれた方は、生年月日に応じて480月を短縮
※3 保険料免除期間に乗じる金額は、毎年度の老齢基礎年金の改定に応じて変動
支給対象となった場合、毎年9月頃に年金事務所から書類が送られてくるため、必要事項を記載して提出しましょう。
給付額が改定された場合は「年金生活者支援給付金支給金額改定通知書」が送られてくるため、こちらも必ず確認しましょう。