3. 「厚生年金と国民年金」は2階建て構造！の公的年金制度をおさらい
ここからは、公的年金の仕組みについておさらいしていきましょう。
「日本の公的年金は2階建て」と言われることがありますが、これは「国民年金（基礎年金）」と「厚生年金」という二つの年金制度から成り立っているためです。
国民年金の加入対象は、原則日本に住む20歳以上60歳未満の全ての人で、年金保険料は全員一律です。
2024年度の月額は1万6980円となっており、国民年金の被保険者は、働き方や立場に応じて以下のように分類されます。
- 第1号被保険者：自営業・フリーランスや20歳以上の学生など
- 第2号被保険者：会社員や公務員など
- 第3号被保険者：第2号被保険者に扶養される配偶者
第1号被保険者は、40年間保険料を支払うことで老後に満額の老齢基礎年金（2024年度は月額6万8000円）を受給でき、未納期間や保険料免除期間がある場合は、その分が満額から差し引かれます。
第2号被保険者である公務員や会社員は、国民年金に加えて厚生年金にも加入し、厚生年金保険料は収入に基づき決定され、毎月の給与から天引きされます。
老後に受け取る「老齢厚生年金」の受給額は、年金加入期間やその間に支払った保険料に応じて決まるのが特徴です。
「働く期間が長く」「収入が多い」ほど、受給額も増加しますが、上限があるため、実際に受け取る年金額には大きな個人差があります。
また、国民年金の第3号被保険者（第2号被保険者に扶養される配偶者）は、保険料を自身で納める必要はありません。
次に、現在のシニア世代が受け取っている厚生年金・国民年金の「額面の金額」について見ていきます。
