年金生活者支援給付金という制度について、聞いたことはありますか?

2019年10月に物価の上昇や消費税率10%引き上げの影響を受けて、年金生活の負担軽減のために導入された制度です。

現役時代と比べて、年金生活ではどうしても収入が減りがちでしょうね。しかも、年金の金額って、実は働き方や収入によって個人差が大きくなります。

特に自営業や非正規雇用だった方々は、国民年金のみの受給になるケースも多く、その結果、月々の年金額がどうしても少なめになる傾向にあります。こうした方々が物価高や生活費の上昇に直撃すると、なかなか家計が苦しくなるのが現状でしょう。

この給付金は、そうした年金生活者の生活を少しでも支えるためのもの。支援を受けるには申請が必要で、今年新たに対象となる方には9月ごろから申請書が送付されているはずです。

この記事では、「年金生活者支援給付金」の対象になる人や給付金額のしくみ、申請の流れなどをわかりやすく解説していきます。

1. 「年金生活者支援給付金」とは?3つの種類を解説

年金生活者支援給付金とは、年金収入が一定のラインに満たない「低所得の年金世帯」に対して、年金に上乗せして支給される給付金です。

年金だけでは賄いきれない部分を補完し、年金生活者にとって大きな支えとなる重要な制度です。

2019年10月の消費税引き上げを機に開始された、比較的新しい制度ですが、恒久的な制度ですので、要件を満たし続けていれば、生涯受け取れる給付金となっています。

年金生活者支援給付金は、下記3つの種類に分けられており、それぞれ要件が異なります。

1.1 【年金生活者支援給付金の3つの種類】

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

上記は、「老齢年金(国民年金)」「障害年金」「遺族年金」のどれかを受給しており、それぞれの要件を満たした場合に受け取れます。

それでは次章にて、年金生活者支援給付金を受け取るための条件について見ていきましょう。