2. 富裕層から「賢いお金の使い方」を学ぶ
ここからは「富裕層たち」のお金との使い方について考えてみましょう。資産規模ではかなわなくても、その発想から私たちが学べることはありそうですね。
今回はラグジュアリーカードの調査データをもとに、富裕層がの消費傾向について見ていきます。調査概要は以下の通りです。
2.1 <調査概要>
【ラグジュアリーカード利用データ調査】
- 調査対象期間:2023年1月1日~2023年12月31日
- 調査対象:期間中のラグジュアリーカード(チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンド)会員※人数非公開
2023年の利用金額が多かったカテゴリーTOP10は以下の結果となっています。
調査結果によると、富裕層たちが多くカードを使ったカテゴリーは1位「レストラン・飲食店」、2位は「バー・ナイトクラブ」、いずれも外食系が並んでいます。
また前回調査時(2022年)ではランキング外だった「広告費」は今回5位に入っています。
マーケティングへの投資が目立つのも、富裕層のビジネスセンスの一部かもしれません。
カード利用額の伸び率を見てみると、広告やマーケティング費が前年の4倍以上に急増。ゲームやコミック、スポーツジムなどの娯楽にかけるお金も増えており、生活全般を充実させるための投資が重要視されていることがわかります。
つまり、富裕層はビジネスだけでなくプライベートでも、自分の生活を豊かにするための支出を惜しまないということなのでしょう。
3. 富裕層に学ぶ②「本当に買うべきもの」とは
次はさらに具体的なデータを見ていきましょう。ラグジュアリーカード会員のライフスタイルに関する調査から、富裕層たちが「直近1年間でどんな高額なものを買ったのか」を見ていきます。
調査概要は以下の通りです。
3.1 【調査概要】
- 調査名 :「ラグジュアリーカード会員 ライフスタイルに関する調査」
- 調査期間:2024年2月21日〜2月26日
- 調査方法:インターネット調査
- 対象者 :ラグジュアリーカード会員のうち世帯年収2000万円以上の方
- 調査人数:342名
3.2 直近1年で買った最も高いものは何?いくらだった?
調査の結果、富裕層がこの1年間で最も高額な買い物をしたのは「不動産」であり、その金額は驚くべきことに15億円。
次いで高額な購入品として挙げられたのは、一棟マンション(7億円)やマンション(6億円)などで、不動産関連が主要な項目を占めていることがわかります。
さらに調査を詳しく見ていくと、以下のような購入品が上位にランクインしていることが明らかになりました。
- 自家用車(23.7%)
- 時計(14%)
- 不動産(5%)
富裕層のたちは、自家用車や高級時計などには惜しまずお金をかける傾向があります。これらのアイテムにはリセールバリュー(再販価値)があるからです。資産価値を意識して購入品を見極めている様子もうかがえますね。
自由になるお金が多いことは確かですが、無計画に湯水のごとく使っているわけではないことも分かります。収入と支出の内容に気を配り、資産管理に余念がないのも富裕層たちの特徴です。
彼らのように資産を上手に管理しながら、上手に増やしていくためにはどのような工夫が必要となるのでしょうか。