2.3 老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額の一覧

厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、実際に支給された平均給付金額(月額)を見ることができます。

老齢年金生活者支援給付金(令和5年3月)

老齢年金生活者支援給付金(令和5年3月)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 全体:3930円
  • 70歳未満:4528円
  • 70~74歳:4057円
  • 75~79歳:3815円
  • 80~84歳:3778円
  • 85~89歳:3816円
  • 90歳以上:3902円

年代別の平均給付金額(月額)は、3000円台後半~4000円台。給付基準額の5310円とやや乖離がありますね。

3. 将来に向けた備え

ここまで、年金受給額の実態や年金生活者支援給付金の制度について確認してきました。

現在の年金制度において、厚生年金の平均月額は約14万円で、半数以上の方が15万円以下であることが分かりました。また、年金額が少ない方には年金生活者支援給付金が支給されますが、それだけで安心できる状況とは言い難いのが現実です。

さらに、これまで見てきた数値はあくまで現状のものです。今後、少子高齢化や社会経済の変化により、年金制度がどのように変わるか予測するのは難しい状況です。そのため、老後の生活費を具体的にイメージし、「将来いくら必要なのか」という目標を立て、計画的に準備することが大切です。

まずは預貯金での蓄えが基本ですが、「預貯金だけではお金を増やせない」という考えがある方には、資産運用を検討するのも一つの選択肢です。

ただし、資産運用にはリスクが伴います。投資信託や株式、不動産投資などさまざまな選択肢がありますが、それぞれ特徴やリスクが異なります。大切なのは、自分自身のライフプランやリスク許容度に合った方法を選び、長期的な視点で取り組むことです。

情報を正しく収集し、自分に合った資産形成の手段を見つけて、将来に向けた備えを始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料