世帯の所得はみんないくらあるのか

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個人の年収や所得は自分や周りの友人などから何となく察しがつきますが、こと「世帯」となるとイメージがつきにくいというのが実際ではないでしょうか。今回は2017年6月27日に公開された厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査の概況」をもとに見ていきましょう。

世帯の所得はいくらか

平成27年(2015年)の1世帯当たりの平均所得額(熊本県を除く)は全世帯で545万4000円となっています。ちなみに、「平成28年調査」とは平成27年1月1日から12月31日までの1年間の所得です。

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また、高齢者世帯の1世帯当たりの平均所得額は308万1000円、児童のいる世帯の平均所得額は707万6000円となっています。

上記値は平均値なので「中央値」も見たいという方も多いかと思いますが、全世帯の平均所得額の「中央値」は427万円となります。

ちなみに、「中央値」とは「所得を低いものから高いもの(もしくは高いものから低いもの)へと順番に並べてその真ん中の値」です。

世帯の所得は過去と比べて増えた?減った?

現時点での平均所得はここまで見てきた通りですが、過去と比べてどうなのでしょうか。

結論を言うと、現在の世帯当たりの平均所得は、大変残念ながら以前と比べて少なくなっています。「アベノミクスで給料が上がって世帯所得が上がった」という世帯は幸せといえるかもしれません。

全世帯の世帯当たりの平均所得額の過去のピークは平成6年(1994年)の664万2000円。また、高齢者世帯に関しては、過去のピークは平成10年(1998年)の335万5000円。そして、児童のいる世帯に関しては、過去のピークは平成8年(1996年)の781万6000円。

日経平均株価は過去20年で見ても高値を抜けて、高止まりしていますが、こと世帯所得に関しては高値を抜けていません。ただ、子供のいる世帯の所得額は足元上昇傾向にあるのが唯一の救いかもしれません。

【国民生活基礎調査の概況で使用される用語説明】

以下、厚労省「平成28年国民生活基礎調査の概況」をもとに用語に関してまとめておきます。記事を読み進める際のご参考にしていただければとおもいます。

世帯:住居及び生計を共にする者の集まり又は独立して住居を維持し、もしくは独立をして生計を営む単身者
高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯

青山 諭志

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執筆者

慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄といった個人の資産運用(パーソナルファイナンス)を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。Twitter:SatooshiX