物価の高騰を日々の生活で実感している方も多いのではないでしょうか。最低賃金の引き上げ等があるとはいえ、家計の負担を感じる方が多いかもしれません。
筆者もお客様と資産運用について話す中で、現状のインフレに関するお話をする機会が増えています。資産運用に取り組む目的は、今の資産価値を将来にわたって維持するためでもあります。物価高騰が続けば、現在の資産価値が10年後、20年後も同じとは限りません。
将来に備えることで、老後をより安心して過ごせる可能性もあります。今回は老後の大切な収入源である年金に焦点を当て、今の60代から90歳以上の方が受け取っている年金額について、厚生年金、国民年金、年金生活者支援給付金に分けてご紹介します。物価高騰の影響も考慮しながら、年金額について一緒に確認していきましょう。
1. 厚生年金「60歳~90歳以上」の平均年金月額はいくら?
まずは厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60~90歳以上の平均年金月額を確認してみましょう。
なお、これから紹介する年金額には国民年金の金額を含みます。
1.1 【60歳~69歳】厚生年金の平均月額の一覧
- 60歳:厚生年金9万4853円
- 61歳:厚生年金9万1675円
- 62歳:厚生年金6万1942円
- 63歳:厚生年金6万4514円
- 64歳:厚生年金7万9536円
- 65歳:厚生年金14万3504円
- 66歳:厚生年金14万6891円
- 67歳:厚生年金14万5757円
- 68歳:厚生年金14万3898円
- 69歳:厚生年金14万1881円