1.1 給与所得が高い人ほど「老後の年金額」も増えるの?

前章では、給与所得者の中で年収1000万円を超える人の割合について紹介しましたが、実は収入が高いほど、将来受け取れる年金額が増える仕組みをご存じでしょうか。

公的年金には「国民年金」と「厚生年金」の2種類があります。

公的年金制度のしくみ

公的年金制度のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」をもとにLIMO編集部作成

国民年金は、日本国内に住む20歳から60歳未満の全ての人が加入対象で、一定額の保険料を納めることで、老後に国民年金を受け取れます。

一方で、厚生年金は主に会社員や公務員が加入対象となり、国民年金に上乗せする形で支給されます。

この厚生年金の保険料は、国民年金とは異なり、現役時代の給与に応じて変動するのが特徴です。

つまり、高所得者の会社員や公務員ほど厚生年金の保険料を多く納めるため、結果として老後に受け取る年金額も増えることになります。

では、年収1000万円の給与所得者が老後にどれくらいの年金を受け取れるのか、次章で具体的なシミュレーションを見ていきましょう。