自分の育児に点数をつけるとしたら何点?

完璧を目指して自分を追い込んでいませんか

子育て中の皆さん、自分の育児に点数をつけるとしたら、何点ですか? 点数をつけること自体に、賛否両論あると思います。育児は点数では語れないものですし、点数をつけるという行為に拒否感を感じる人もいるでしょう。

ただ今回お伝えしたいのは、自分にダメ出しをするために点数をつけるわけではないということ。普段とは違う角度で自分を見つめるために、考えてみましょう。

その点数の理由は?

さて、自分の育児は何点でしょうか。3児を育てる筆者は50点です。その内訳は、子どもたちを心から愛している気持ちで20点。この気持ちさえあれば、日常生活の様々な部分で子どもたちに愛情が伝わっていると思うからです。「ママは自分のことが好き」と、根っこの部分で子どもが思っていてくれれば100点満点の5分の1は埋められます。

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残りの80点分ですが、筆者が子育てで大切にしたいのは「子どもの話をじっくり聞きたい、子どもの心の栄養を大切にしたい、のびのびとした子ども時代を過ごしてほしい、その子に合った言動をしてその子らしさを伸ばしたい、子どもに健康でいてほしい」の5つ。

80点中、上記の5つができているのは30点ほどで、残りの50点は思うようにできていません。感情的に怒ってしまうこともあるし、ワンオペ育児にイヤイヤ期、夜間授乳と心身ともに疲れる毎日です。もう少し余裕を持って子どもと接したいという気持ちが強いです。下2人がまだ小さいので、あと3年すれば、もう少し点数が上がるだろうと考えています。

点数をつけながら、「自分は子育てで何を大切にしているか」「子育てをする上での優先順位は何か」を同時に考えると、自分の子育てを振り返りやすいでしょう。「これだけは譲れない大切なポイント」も見えてくるでしょう。

また、点数には流動性があります。特に乳幼児期は手がかかるので、親も低い点数をつけがち。育児中は目の前のことでいっぱいいっぱいですが、点数をつけながら長い目で見てみると、「今は大変な時期なんだ」ということもわかるでしょう。

100点を目指してしまいがちな育児初期

今でこそ人前で50点と言えますが、1人目の産後は「何よりも大切な我が子だから、失敗なく育てたい。できることは全てするし、完璧に子育てをしたい」と100点を目指す毎日でした。子育てを始めてすぐの頃ほど、育児で100点を取らないと自分を責めてしまう、「完璧なママ」を目指す女性も少なくないでしょう。

育てるのも、育てられるのも人間だから、100点はない。そのことに気付くのに時間がかかりました。親が100点だと思っても、その子なりの気質や好みがありますから、子どもからしたら100点ではないことも少なくありません。100点を目指していたときは、子どもは親と全く別の、一人の人間であるという視点が欠けていたように思います。

100点を目指すことで、親子共に苦しみが生まれたようにも思います。「子どもが子どもらしくいる」とき、大抵は色んなものを汚したり、無駄にしたりするものですが、100点の育児を目指すと子どもらしさに寛容でいられなくなります。また、取れるはずのない100点を目指しては自分で自分を責め、その感情の起伏は子どもにも伝わるように思います。

完璧な親でなくてもいいのはなぜか

完璧を目指さなくなったのは、とある教育の専門家の取材中、雑談をしていたとき。「やりたいことが特にない」友人の話をしたところ、「その方のご両親は完璧な方なのでは?」と指摘を受けたときのことです。

指摘の通りで、ご両親ともよくできた方だったのですが、その友人はやりたいことがなかったり、自分で物を決めることが苦手でした。「両親が完璧だと、子どもは親の言うことを何でも聞いていればうまくいくので、自分で考える力が低くなるんです。親はそこまで完璧でなくてもいいんですよ」と聞き、肩の力が緩みました。

自身も子どもをもつ保育士の友人は、「30点でも十分だと思う。子どもを育てるっていうのは、想像以上に大変で奥深いこと。その子によって性格も異なるから、難しい」とも言っていました。

点数には日々の流動性もあり、20点の日もあれば、70点の日もあるでしょう。今日は20点でも、明日は50点を目指してみる。昨日は70点だったから、今日は疲れたから40点と手を抜いてみる。そうやって自分なりに満足のいく点数がとっていけると良いですね。

宮野 茉莉子

ニュースレター

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宮野 茉莉子

東京女子大学哲学科を卒業後、野村證券を経て2011年よりライターへ。
主な執筆分野は育児、教育、ライフハック、女性の社会問題など。
子どもから大人まで「自分の頭で考える」哲学の面白みを伝えるべく執筆中。禅好きの3児の母。