厚生労働省は、2024年11月5日に「令和6年財政検証 年金額分布推計」に基づく年金額を発表しました。これは、2024年度に65歳を迎えて年金を受け取る方々(1959年度生まれ)のケース別の年金額です。

それぞれの受給額は下記の通りです。

  1. 男性・厚生年金期間中心※ :17万223円 (厚生年金10万2832円、基礎年金相当6万7391円) 
  2. 男性・1号期間中心 :6万1188円 (厚生年金1万4068円、基礎年金相当4万7120円)
  3. 女性・厚年期間中心 :12万9654円 (厚生年金6万403円、基礎年金相当6万9251円)
  4. 女性・1号期間中心 :5万9509円 (厚生年金8327円、基礎年金相当5万1183円)
  5. 女性・3号期間中心 :7万5379円 (厚生年金8887円、基礎年金相当6万6492円)

※「厚生年金期間中心」とは厚生年金の被保険者期間が20年以上の者。「1号期間中心」とは1号被保険者期間が20年以上の者。「3号期間中心」とは3号被保険者期間が20年以上の者。

昨今増えている会社員の共働き世帯(1+3)の場合は、約30万円の試算になります。

年金は老後生活の大事な柱ですが、年金等の収入が少ない一部の高齢世帯に「年金生活者支給給付金」を年金に上乗せで支給しています。

こちらの給付金は聞きなじみないという方もいるかと思いますので、本記事では、「年金生活者支援給付金制度」の概要や、申請方法などを確認します。

また、そもそも今のシニア世代がどれくらの年金を受け取っているのか確認し、何かと話題になる老後に向けた資産作りを始めるべきか等の参考にしていただければと思います。

1. 「年金生活者支援給付金」とは?財源は?

「年金生活者支援給付金」について詳しく見ていきましょう。

「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援するために、年金に上乗せして支給されるものです。

比較的新しい制度で、2019年10月1日にスタートしました。

1.1 年金生活者支援給付金の財源

年金生活者支援給付金の財源は、消費税率の引上げ分です。

消費税が8%から10%に引き上げられた2019年10月1日に施行されました。

初回の支給日は2019年12月13日でした。

1.2 年金生活者支援給付金の種類

年金生活者支援給付金には、下記の3種類があります。

それぞれ受け取る年金の種類によって、受給する給付金が決まります。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

1.3 年金生活者支援給付金の支給日

支給日は、公的年金と同じ日です。

年6回に分けて支払われ、2月、4月、6月、8月、10月、12月と、2ヶ月ごとに振り込まれます。

次に、年金生活者支援給付金の対象者を、詳しく見ていきましょう。