LIMO編集部が、過去1週間でよく読まれた記事を集計し、その中から厳選したコンテンツを「見逃し配信」としてお届けします。ご参考にしていただければ幸いです。 (初公開日:2024年10月10日) |
生活保護制度は、日本の社会保障制度の重要な柱の1つです。
今回は生活保護制度の1つである生活扶助に付随して冬季の生活費の補助を目的として支給される「冬季加算」について説明をします。生活保護の受給者は2024年6月の時点で約201万人いるとされており、その中で生活扶助による被保護者(現に保護を受けている人)は約170万人いるという統計結果が出ています。
多くの人が受給している制度である生活扶助において、冬季加算は重要な支援となります。ぜひ参考にしてください。
1. 生活保護と生活扶助
今回説明する冬季加算は、生活保護制度の1つである生活扶助に加算して支給されるものです。前提となる生活保護制度と生活扶助について、簡単に見ていきましょう。
1.1 生活保護とは
生活保護とは「生活に困窮する人に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を援助することを目的」とした制度です。
生活保護制度が適用されることにより、厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費と収入を比較して、収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が「保護費」として生活を支援する金額として支給されます。
生活保護制度には8つの種類があり、支払われる保護費によって「生活扶助」「住宅扶助」「教育扶助」「医療扶助」「介護扶助」「出産扶助」「生業扶助」「葬祭扶助」に分かれています。