三井住友銀行は、10月7日に「Olive(オリーブ)」をテーマにしたコンセプト店舗「Olive LOUNGE 下高井戸店」(東京都世田谷区)をオープンしました。10月4日に行われたメディア向け内覧会では、なぜ今回新たな店舗として下高井戸を選んだのか、どのような空間を目指しているのか、などについて説明されました。

1. 「Olive LOUNGE(オリーブラウンジ)」とは

Olive LOUNGEは、三井住友銀行と三井住友カードの共同商品「Olive」を全面に押し出した個人向け店舗です。従来の銀行の窓口営業時間は9時から15時が一般的ですが、Olive LOUNGEでは、土日祝日問わず利用することができます。

すで今年5月、渋谷に1店舗目が開設されており、こちらはOliveやOlive LOUNGEの認知を目的としたフラッグシップ店です。

それに対し、下高井戸は地域の街のシンボルを目指している郊外型の店舗で、今後も同様の郊外型店舗のオープンが複数予定されているようです。

2. 「Olive LOUNGE下高井戸」の特徴

今回の店舗は、「下高井戸の森」をテーマにデザインされ、豊かなグリーンが店舗全体に取り入れられています。1階にはカフェ、2階にはコワーキングスペースと銀行窓口があり、従来の銀行の視点とは雰囲気の異なる、気軽に利用できる点が印象的です。

1階にスターバックスが出店し、そのすぐ奥にATMコーナーがあります。

1階入り口付近ではアバター端末が応対1/4

1階入り口付近ではアバター端末が応対

出所:筆者撮影

1階はスターバックスコーヒーが出店し、イベントスペースもある2/4

1階はスターバックスコーヒーが出店し、イベントスペースもある

出所:株式会社三井住友銀行提供

 

2階には銀行とコワーキングスペースが併設しています。カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が運営する「SHARE LOUNGE」が入居し、学生や社会人にとって快適な空間となっています。カフェのカウンターのようなデザイン性の高い銀行窓口では、口座開設や資産運用などの相談が可能です。

2階は銀行窓口の奥にSHARE LOUNGEがある3/4

2階は銀行窓口の奥にSHARE LOUNGEがある

出所:株式会社三井住友銀行提供

下高井戸店の特徴について、三井住友銀行 リテールIT戦略部の中村裕信・部長は「地域の住民にとってリラックスできる場所を提供し、Oliveの利用者を増やしていくことを目指しています」と述べ、店舗が地域の中心的な役割を果たし、人々が集まる場所になることを強調していました。

リテールIT戦略部の中村裕信部長4/4

リテールIT戦略部の中村裕信部長

出所:筆者撮影

2.1 Olive LOUNGE下高井戸店の3つの来店特典

Olive LOUNGE下高井戸店には、3つの来店特典があります。

特典(1)Vポイント還元
併設のスターバックスやSHARE LOUNGEの利用料金をOliveフレキシブルペイ(クレジットモード/デビットモード)でスマホタッチ決済すると、利用金額の10%相当のVポイントが還元されます。

※ポイント還元には条件があります。詳細はホームページでご確認ください。

特典(2)Oliver's Placeのご利用
店舗2階にはOliveアカウント契約者限定の専用席「Oliver's Place」を利用できます。

特典(3)駐輪場の利用が90分無料
Oliveアカウント保有の場合、駐輪場が90分無料となります。

3. カフェ併設でサードプレイスとしてのポジションを狙う

近年、カフェ併設のサービスが増加しています。書店や図書館、コインランドリーなどの施設がカフェを取り入れることで、ただ用事を済ませる場所から、日常的に訪れたい居場所へと変化を促す施策が見られます。

銀行も例外ではありません。今回のケース以外にも同様の取り組みはあり、その一部を紹介していきます。

・ドトールコーヒーショップ 城南信用金庫瀬谷店
ドトールの飲食スペースと城南信用金庫の待合スペースを一体化し、お客様が気軽に移動できるような設計になっています。

・コメダ珈琲店 東濃信用金庫土岐中央店
コメダ珈琲店の飲食スペースと東濃信用金庫の待合スペースを一体化し、お客様が気軽に移動できるような設計になっています。

・りそな銀行「Cafe & Bank」
タリーズコーヒーとコラボレーションし、「Cafe & Bank」という新しいスタイルの店舗を展開しています。

・高知銀行「Cafe de Banque」
タリーズコーヒーとコラボレーションし、「Cafe de Banque」という地域に根ざしたコミュニティスペースを運営しています。

これらの取り組みは、単にカフェスペースを設置するだけでなく、銀行とカフェの境界線をなくし、より気軽に立ち寄れるような「サードプレイス」を目指したものと言えます。

インターネットバンキングの普及により、銀行窓口を利用する機会が減る中、接点を増やし、新たな顧客体験を提供する動きは今後ますます増えていくことでしょう。

参考資料

三石 由佳