2024年9月30日、帝国データバンクがリリースした「定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年10月」によると、10月の食品値上げは2911品目。年内最大の値上げラッシュとなっています。

2024年度は公的年金の年金額が増額となりました。しかし、前年の物価上昇率を下回る水準であったことに加え、値上げが続き、家計へのダメージは大きいと考えられます。

この記事では老齢年金世代の年金受給額や貯蓄額に関する資料をもとに、その暮らしぶりを見ていきます。

1. 年金生活者の年金受給額は?

厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金の平均受給額の推移は下記のとおりです。

【写真全3枚中1枚目】年金受給者の平均年金月額の推移。2枚目では60歳代の金融資産保有額を円グラフでチェック!

【推移表】年金受給者の平均年金月額

出所:厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに筆者作成

2022年度末における平均年金月額は、自営業者など国民年金のみの受給者の場合「5万6428円」です。会社員など厚生年金加入者は「14万4982円」となっています。

厚生年金受給者は国民年金の2倍以上の金額を受給していますが、それでも月額14万円程度。ここからさらに税金や保険料なども引かれます。

生活コストは人によりさまざまですが、受給額が毎月の家計支出に足りない世帯も多いのではないでしょうか。

また、国民年金の平均月額をみると、年金収入だけで家計を支えるのは容易ではないと考えられます。

自営業など国民年金のみの方は、他の収入や貯蓄で補う必要性がさらに強くなります。