「年金生活者支援給付金」とは、年金収入が低い方に対し、年金に上乗せして支給される給付金です。
この制度は2019年に開始され、直近で対象となる方には2024年9月より申請書が発送されました。
「年金生活者支援給付金」は制度としての歴史が浅く、幅広く認知されている制度かというとそうでもありません。
最近では住民税非課税世帯を対象とした給付金も話題となり、「年金生活者支援給付金も一時的な給付金なのでは」という誤解もあります。
実は、年金生活者支援給付金は継続して受け取れるお金なのです。
どんな人であれば対象になるのか確認しておく必要があるでしょう。
また、この制度は”申請しなければ受け取れない”という点にも注意が必要です。
生活者支援給付金についての疑問を、厚生労働省から回答を確認しながら紐解いていきましょう。
1. Q1. 年金生活者支援給付金を受け取れるのはどんな人ですか?
A1.年金生活者支援給付金を受け取れるのは、公的年金等の収入金額や所得が一定基準額以下の年金受給者です。
年金生活者支援給付金には3種類あり、種類ごとに要件が異なります。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
それぞれの対象者は以下のとおりとなっています。
1.1 老齢年金生活者支援給付金の対象者は?要件を確認
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が87万8900円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 77万8900円を超え87万8900円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
1.2 障害年金生活者支援給付金の対象者は?要件を確認
障害基礎年金の受給者
前年の所得(※1)が472万1000円(※2)以下
※1 障害年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まれません。
※2 扶養親族等の数に応じて増額
1.3 遺族年金生活者支援給付金の対象者
- 遺族基礎年金の受給者
- 前年の所得(※1)が472万1000円(※2)以下
※1 遺族年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まれません。
※2 扶養親族等の数に応じて増額