最近、物価の値上げが続き、特に10月には今年最多となる2911品目の食品が値上げされたという報告があります。物価高の影響は全世代に広がっており、生活費の増加に頭を悩ませている人が多いですが、特に厳しい状況にあるのは年金生活者です。
総務省の「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、1か月の収入が21万3042円であるのに対し、支出は25万959円と、毎月約4万円の赤字が出ていることが明らかになっています。
物価上昇が続けば、赤字はさらに増え、老後に備えて貯めてきた預貯金が急速に減少していくという不安を抱える年金生活者が多くなるでしょう。
その一方で、月30万円以上の年金を受け取っている年金生活者も存在します。このような収入格差がある中で、物価高がどのようにシニア世代の生活に影響を与えているのかを理解するためには、年金事情を詳しく見ていく必要があります。
今回は、年金制度の仕組みや、厚生年金「月額30万円以上」を受け取っている人の割合について紹介しています。月額30万円以上を受け取るための、現役時代の年収目安についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。