4. 「国民年金・厚生年金」平均いくらもらえる?
最後に、今のシニアが受給している国民年金と厚生年金の受給額を確認します。
4.1 国民年金(老齢基礎年金)の受給額
〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
4.2 厚生年金(老齢厚生年金)の受給額
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金の金額を含む
この毎月の年金からは、社会保険料や税金が引かれます。そのため、手取り額がいくらぐらいになるのかを知っておくとよいでしょう。
生活が厳しくならないよう、老後に向けてしっかりと資産の準備をしておきたいですね。
5. まとめにかえて
10月からの年金手取り額が変わる世帯もいます。受け取れる年金額は一定と思われている方が多くいますが、実はさまざまな要因で変更される可能性もあるのです。
年金は高齢者世帯の大切な生活費の柱なので、自身が受け取れる年金額を毎回しっかりと確認しましょう。
多くの世帯では、公的年金だけで生活を維持するのが難しく、現役時代に蓄えた貯蓄を少しずつ取り崩しながら生活しているのが実情です。こうした現状から、老後を迎えるまでにどれだけしっかりと準備をするかが、老後生活の安定に大きく関わってきます。
一昔前は、金利が高かったため「預金」だけでも十分に資産を増やせましたが、現在は超低金利時代です。預金だけでは資産が増えにくくなっています。そのため、老後資金の準備には、資産運用や保険といった多様な選択肢を検討することが重要です。
資産運用にはリスクが伴いますが、預金だけに頼るよりも資産を効率的に増やす可能性があります。また、保険は万が一に備える手段としてだけでなく、資産形成にも活用できる商品が増えています。
老後に向けてさまざまな選択肢を検討し、預金・運用・保険といった手段を組み合わせることも大切です。
参考資料
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「保険料(税)の特別徴収」
- 日本年金機構「公的年金等からの所得税・個人住民税の定額減税に関するQ&A」
- 総務省「個人住民税の定額減税について」
- 日本年金機構「公的年金から源泉徴収される所得税等の定額減税」
西村 翼