4. 自分に合った資産形成を選ぶことが大切

これまで、60歳代・70歳代の世帯で3000万円超の貯蓄がある割合や、各年代で3000万円を目指すための積立額やシミュレーションを確認してきました。しかし、昨今の物価上昇を考慮すると、目標としていた金額よりも多めの準備が必要になるかもしれません。

また、銀行預金だけに頼っていると、低金利が続く日本では、物価上昇に預金金利が追いつかず、実質的な資産価値が減ってしまう可能性があります。このため、多くの人が銀行預金に加えて、投資などの「資産運用」に目を向けるようになっています。

近年では、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)の拡充、さらにネット証券の普及により、資産運用を始めるハードルが以前よりも低くなっています。SNSなどでも資産運用に関する情報を手に入れることができ、初めての方でも学びながら進めやすい環境が整っています。

ただし、重要なのは、自分に合った資産運用を選ぶことです。資産運用は、リスクとリターンを長期的に考える必要があるため、自分のリスク許容度や将来設計に合った手法を見つけることが大切です。自分のペースで、無理なく資産運用を行い、理想の老後生活を実現するための準備を進めていきましょう。

参考資料

入慶田本 朝飛