「人生100年時代」日本人の長寿化を表す言葉としてよく使われています。

実際に、全国で100歳以上の高齢者は2024年現在、約9万5000人余りで、54年連続で増加し続けています。

医療技術の発展により、これからも高齢者の人口は増加していくことが予想されます。

私たちも、本格的に100歳以降の人生設計を考える必要が出てくるかもしれません。

老後生活の支えになってくれるのが、厚生年金や国民年金などの公的年金と、老後生活に入るまでに貯めていた貯蓄になります。

実際に年金生活者の方はどのぐらいの貯蓄を準備して、いくらぐらいの年金を受取っているのでしょうか。

今回の記事では、70歳代の夫婦世帯について掘り下げていきます。

貯蓄が「3000万円以上」の夫婦世帯の割合や、厚生年金と国民年金の平均受給月額などについて解説していきます。

1. 70歳代の貯蓄「平均・中央値」はいくら?

老後資金をどのくらい準備しておけば良いのかは、多くの方にとって悩みの種です。「貯蓄3000万円以上」を目安として考えている方もいるのではないでしょうか。

金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査」(令和5年)によると、70歳代・二人暮らしの夫婦で貯蓄が3000万円以上ある世帯は、全体の19.7%であることが分かりました。

※「金融資産を保有していない世帯」を含めたデータです。

1.1 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上の割合は?

  • 19.7%

1.2 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄額の平均と中央値はどのくらい?

  • 平均:1757万円
  • 中央値:700万円

70歳代・二人以上世帯で貯蓄が3000万円以上あるのは、およそ5分の1の世帯にとどまることが分かりました。

さらに、70歳代・二人以上世帯の貯蓄額の平均は、貯蓄がない世帯も含めると1757万円、中央値で見ると700万円まで下がるため、「貯蓄3000万円以上」というのはかなりハードルが高い金額のようです。

次に、老後収入の大部分を占めることになるであろう、厚生年金と国民年金の平均受給額についてもチェックしていきましょう。