2024年の上半期が終了しました。自民党の総裁交代や猛暑などさまざまな出来事がありましたが、私たちが最も悩まされたのが物価高でしょう。
食品や日用品に加え、ガソリンなどのエネルギー代が相次いで高騰。家計を苦しめる事態となりました。
特に年金が頼りの高齢者世帯は、お金のやりくりに苦労した人が多いのではないでしょうか。
現代のシニア世代は、どれくらいの貯蓄があり、いくら年金を受け取っているのでしょうか。この記事では、70歳代の平均貯蓄額と年金受給額を確認しながら、シニア世代のお金事情を探ります。
1. 70歳代の平均貯蓄額と中央値を解説
はじめに、70歳代の平均貯蓄額と貯蓄額の中央値を確認してみましょう。
- 平均:1757万円
- 中央値:700万円
- 金融資産非保有:19.2%
- 100万円未満:5.6%
- 100~200万円未満:5.1%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:4.7%
- 400~500万円未満:2.5%
- 500~700万円未満:6.2%
- 700~1000万円未満:5.8%
- 1000~1500万円未満:10.2%
- 1500~2000万円未満:6.6%
- 2000~3000万円未満:7.4%
- 3000万円以上:19.7%
貯蓄の平均額は1757万円、中央値は700万円でした。近年、老後資産額の目安の一つとされてきた「2000万円」には及ばない結果となっています。平均を上回る2000万円以上の貯蓄がある人は27.1%で、全体の約3割です。
気になるのが、資産が極端に多い人とまったくない人の割合が大きいことです。3000万円以上と多くの資産を持つ人が19.7%、金融資産非保有と貯蓄がほとんどない人の割合が19.2%と多くなっています。
今後は、貯蓄が十分に用意できている人とまったく用意できていない人の格差がさらに広がる可能性もあるでしょう。
では、次章では高齢者の相対的貧困率について解説します。