2.3 最低でも2040万円の貯蓄が必要

国民年金受給額が月額6万円の場合で、生活費が約14万5000円かかるとすると、毎月8万5000円の赤字になります。

65歳から年金を受給開始し、85歳までの20年間分の不足額を貯蓄でカバーする場合、最低でも2040万円(8万5000円×12ヵ月×20年間)必要になる計算です。

しかし、これはあくまでも最低限必要な生活費の不足分です。病気やけがで入院・手術をする場合や介護を受ける場合など、まとまった出費が必要になることもあり、さらに高額な貯蓄が必要になる可能性があります。

3. 国民年金受給者が年金額を増やす方法

自営業やフリーランス、個人事業主といった国民年金加入者は、以下のような方法で年金額を増やすことが可能です。

  • 付加年金保険料を納める
  • 国民年金基金に加入する
  • 繰下げ受給を選択する

3.1 付加保険料を納める

付加保険料は、通常の保険料に月額400円を追加して納付することで、将来の受給額を増やす方法です。年額「200円×保険料納付月数」が国民年金に上乗せされて支給されます。

例えば、40歳から60歳まで20年間付加保険料を納付した場合、納める保険料は総額で9万6000円(400円×12ヵ月×20年間)です。増額される金額は4万8000円(200円×240ヵ月)となり、付加保険料の納付年数が2年以上あれば、受給できる金額の方が高額になります。