近年、ライフスタイルの多様化に伴い、おひとりさまで老後を過ごす方が増えています。自由気ままな時間を過ごせる一方で、健康面や住宅面などのほか、経済的な面で不安を感じる方もいるでしょう。

現役時代に自営業やフリーランスなどだった方は、老後に国民年金を受給します。例えば、受給額が月額6万円だった場合、老後資金はいくら不足するのでしょうか。

現役時代から資金を準備できるよう、必要な貯蓄額を確認していきましょう。

1. 65歳以上おひとりさまの人口は増加傾向にある

内閣府の公表した「令和5年版高齢社会白書」 によると、男性女性ともに65歳以上のおひとりさまが占める割合は増加傾向にあります。

【写真全3枚中1枚目】65歳以上おひとりさまの人口は増加傾向に。2枚目では65歳以上おひとりさまの1カ月の家計収支をチェック

65歳以上おひとりさま人口

出所:内閣府「令和5年版高齢社会白書」

昭和55年(1980年)の時点では、65歳以上男性の一人暮らしの割合は4.3%でしたが、令和2年(2020年)には15.0%と、約3.5倍になっています。女性は昭和55年には11.2%でしたが、令和2年には22.1%と、約2倍に増加している状況です。

2040年には、男性の20.8%、女性の24.5%が65歳以上もおひとりさまになることが予測されています。高齢化や核家族化が進んでいることのほか、ライフスタイルの多様化なども影響していると考えられます。