2024年10月より児童手当が拡充されました。子育て世代には非常に嬉しいニュースでしょう。

これまであった所得制限が撤廃され、支給期間も15歳から18歳まで延長、第三子以降は一律月3万円が支給されることになりました。

また、2025年4月からは「育児時短就業給付」が予定されており、これまで以上に子育てをしながら働く環境を整えようとする動きが見られます。

さて、「年金生活者支援給付金」という言葉をご存知でしょうか。

後ほど詳しく触れますが、年金の受給額が少ない世帯を対象とした給付金制度です。

将来の年金受給額は、厚生年金の場合、現役時代に納めた年金保険料の金額に応じて決定します。

つまり、現役時代の働きぶりが、将来の年金受給額に大きく関わってくるのです。

こうした背景からも、働くママやパパを支援する施策が今後も拡充すると、将来の年金受給に対する不安が少し緩和されるのかも知れませんね。

本記事では公的年金にスポットを当てて、60歳から89歳の「厚生年金・国民年金」の平均月額について、そして先ほど触れた年金生活者支援給付金について確認していきます。

1. 公的年金の仕組みを簡単におさらい

日本に住む20歳以上60歳未満の全ての人には原則として国民年金に加入する義務があります。

年金というと「老後に受給するもの」といったイメージが強いかもしれませんが、現役時代には保険料を納付する形で年金と深く関わっているのです。

また現役時代の働き方で加入する年金制度が異なり、老後に受給する年金額にも大きな違いがありますので、まずは公的年金の仕組みを理解しておきましょう。

【写真全8枚中1枚目】厚生年金と国民年金の仕組み、2枚目から年金一覧表「国民年金・厚生年金」を見る!

厚生年金と国民年金の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 1階部分:国民年金

  • 原則、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の全員が加入
  • 全員一律の保険料(上限あり)
  • 20歳以上60歳未満の40年間、保険料を未納や免除なく全て納めた場合に将来満額の基礎年金がもらえる

1.2 2階部分:厚生年金

  • 主に会社員や公務員などが対象(一定の要件を満たすパート・アルバイト従業員も)
  • 給与や賞与などの報酬により保険料が決定(上限あり)
  • 老後の年金額は、納めた保険料や加入期間により決定するため個人差が大きい

老後の年金は国民年金(基礎年金)の保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した期間が「10年以上」ある場合に支給されます。

では、年金は月額でどれくらい支給されるのでしょうか。

現シニア世代の年金受給額データをもとに確認していきます。