老後の生活の柱となるのが公的年金です。
厚生労働省の調査によると、2022年度末時点における国民年金(老齢基礎年金)の平均月額は5万6316円。また、2024年度における満額は6万8000円です(40年間すべての保険料を納めた場合の水準)。
厚生年金加入者は上乗せがあるとはいえ、年金だけで過ごせるのか不安になる方もいるでしょう。
年金等が少ない人に対しては、老齢年金生活者支援給付金が給付されます。しかし、申請しないともらえないことや、申請期限があることに注意が必要です。
そこで今回は、老齢年金生活者支援給付金の対象者や申請方法などについて詳しく確認していきます。
さらに、年金の平均受給額についても紹介していきますので、これを機にご自身の老後の生活をイメージしてみてください。
1. 「老齢年金生活者支援給付金」対象者とは
老齢年金生活者支援給付金の対象となるのは、前年における年金収入とその他の所得が一定額に満たない方です。
1.1 老齢年金生活者支援給付金の対象者
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は除く
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
また、障害年金の受給者は「障害年金生活者支援給付金」、遺族年金の受給者は「遺族年金生活者支援給付金」が受け取れるケースがあり、それぞれ所得要件(前年の所得が472万1000以下)があります。
以下のケースでは対象外となるので注意が必要です。
1.2 老齢年金生活者支援給付金の対象外となるケースとは
- 日本国内に住所がないとき
- 年金が全額支給停止のとき
- 刑事施設等に拘禁されているとき
それでは、給付額の目安はいくらなのでしょうか。次章にて見ていきます。