4.2 国民年金の受給額:平均5万6316円
国民年金の受給額は以下のとおりとなりました。
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
中には7万円以上という方もいますが、多くのケースにおいて年金生活者支援給付金の対象となることがわかります。
5. 老後資金を考える
今回確認してみたように、国民年金・厚生年金の受給額には人によって個人差があります。
人口の減少によって、年金受給額の水準が減少する可能性もあるでしょう。
給付金があるとはいえ、決して十分な金額とは言えないこと、また制度は変化する可能性があることを考えると、自助努力の必要性は高まっていると言えます。
国の制度に頼ることなく、一人ひとりが資産形成を行う時代に突入した今、特に注目されているのはNISAです。
運用益が非課税になるNISAは確かに魅力的ですが、月々手元に入ってくる年金としての機能があるのかというと、そういった機能は存在していません。
またNISAというのは投資信託や株式運用といった、比較的リスクの高い金融商品で運用を行います。
ご自身が65歳を迎えたタイミングで、リーマンショックのような下落局面にぶつかってしまった場合は、残念なことに元本割れをしてしまうこともあるでしょう。
リスクの高いもののみを活用するのではなく、リスクの高いものと低いものをバランスよく組み合わせていくことが大切です。
NISAで投資信託を運用している場合は、保険を活用してリスクの低い債券運用を行い、固定金利でコツコツ増やしていくという方法も存在しています。大切なのはバランスです。
リスクの高いものと低いものをバランス良く組み合わせれば、リスク分散がとれた、綺麗な形で資産形成ができるはずです。
6. まとめにかえて
年金生活者支援給付金や老後対策について詳しく解説をしました。
給付金の受給対象者には請求書が送られているため、申請忘れがないようにしましょう。
※金額や要件などは自治体等によって異なるので、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書の見込額(月額)の記載箇所」
- 厚生労働省「よくあるご質問(Q&A)」
杉田 有毅