今の日本では、低収入で生活が苦しくなった方のために、住民税非課税制度というのがあります。
住民税の納付が免除されるだけでなく、さまざまな給付や助成の対象となることもあり、現在は今年度新たに住民税非課税世帯等に該当した人のみを対象に、「10万円の給付」が進められています。
給付金には申請期限があり、多くの自治体で8~9月に期限を迎えました。一部の自治体では10月末に設定しているところもあるので、漏れがないよう該当者は確認しておきましょう。
一方、筆者はFPとしてさまざまな相談に乗っていますが、「今の生活はなんとかなっていますが、子供が大学を卒業した後は自分の老後の準備はなにもできていません。どうしたら良いですか?」という相談が増えてきている印象です。
「こんなに頑張っているのにどうしてたくさんの税金が引かれてしまうのか」という声も多く、税金や節税への意識が高まっているのかもしれません。
住民税非課税世帯は高齢世帯に多く、老後対策として住民税非課税について知っておくことも大切です。また、別の制度で「年金生活者支援給付金」というものもあり、合わせて押さえておけると心強いでしょう。
今回は、住民税非課税世帯についてや住民税非課税世帯の給付金の実態、そして年金生活者支援給付金に迫っていきたいと思います。
1. 今年度「新たに住民税非課税世帯等に該当した人のみ」を対象に10万円が給付
2024年夏頃から、今年度「新たに住民税非課税世帯等に該当した人のみ」を対象に、10万円の給付が実施されています。
現在実施されている「10万円給付」の対象者は下記のとおりです。
- 世帯全員の2024年度住民税均等割が非課税である世帯
- 世帯全員が2024年度住民税均等割のみ課税者である世帯
- 2024年度住民税均等割のみ課税者と住民税均等割非課税者で構成される世帯
留意点として、2023年度に7万円や10万円などの給付金対象となった人は、今回の給付の対象外となり、ここには未申請者・辞退者も含まれるため注意が必要です。
世帯によっては申請が必要であり、申請期限が「9月末」などで終了した自治体も多くあります。
一部で「10月」に設定している自治体もあり、例えば目黒区や杉並区では10月31日(木)を申請期限としています。
対象世帯は早めに申請を行いましょう。