日銀が2024年9月19日に発表した「資金循環統計」によると、6月末時点の家計の金融資産は2199兆円となりました。

しかし、8月から9月にかけて株価が大きく乱高下しています。

では、2024年からスタートしたNISAの利用状況について確認しましょう。

1. NISA口座の開設数

日本証券業協会が2024年8月に調査した「NISA口座の開設・利用状況」によると、2024年7月時点のNISA口座数は1456万件でした。

2023年7月時点と比較すると、1.3倍の開設件数となりました。NISA口座を開設した件数のうち、つみたて投資枠と成長投資枠の買付額は、以下のとおりです。

  • つみたて投資枠:9156億円
  • 成長投資枠:2729億円

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つみたて投資枠と成長投資枠の制度概要

出所:金融庁「NISAを知る」

つみたて投資枠は「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」が対象となります。一方、成長投資枠は投資信託のほかに上場株式への投資が可能です。

では、それぞれの枠ではどのような利用傾向となっているか確認しましょう。

2. つみたて投資枠と成長投資枠の買付傾向

つみたて投資枠と成長投資枠の利用状況や傾向について確認します。

2.1 株式と投資信託の割合

成長投資枠における買付額のうち、株式の割合は58%、投資信託は42%でした。株式の買付額のうち、国内株と外国株の割合は以下のとおりです。

  • 国内株:92%
  • 外国株:8%

投資信託の運用方針は、以下の2つに分かれます。

  • インデックスファンド:市場の代表的な指数に連動した運用成果を目指す
  • アクティブファンド:市場の指数を上回る運用成果を目指す

成長投資枠での投資信託の買い付け額上位10銘柄の内訳は、インデックスファンドで8銘柄、アクティブファンドは2銘柄となりました。

一方、つみたて投資枠はインデックスファンドが10銘柄となっています。

2.2 買付額上位10銘柄の傾向

成長投資枠で買付額の上位10銘柄は、国内株で占められています。配当利回りの傾向は、以下のとおりです。

配当利回りの傾向2/2

配当利回りの傾向

出所:日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況」を元に筆者作成

【配当利回り:銘柄数】

  • 4%台:1銘柄
  • 3%台:2銘柄
  • 2%台:3銘柄
  • 2%未満:4銘柄

買付額の高かった銘柄の業種は、以下のとおりです。

2.3 買付額の高かった銘柄の業種

  • 輸送用機器:3銘柄
  • 電気機器:2銘柄
  • 情報・通信業:1銘柄
  • 機械:1銘柄
  • 建設業:1銘柄
  • 銀行業:1銘柄
  • 小売業:1銘柄

以上から、新NISAはつみたて投資枠だけでなく成長投資枠を活用している人も一定の割合でいました。

では、成長投資枠をどのように活用するとよいか、活用方法について確認しましょう。

3. 新NISAにおける成長投資枠の活用パターン

成長投資枠の活用方法を、3パターンに分けて解説します。

  • パターン1:つみたて投資枠と同じ商品に投資
  • パターン2:つみたて投資枠では投資できない投資信託に投資
  • パターン3:配当金がもらえる上場株式に投資

それぞれのパターンを確認しましょう。

3.1 パターン1:つみたて投資枠と同じ商品に投資

1点目は、つみたて投資枠と成長投資枠で同じ銘柄に投資する方法です。

新NISAの銘柄には、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらにも活用できる銘柄があります。つみたて投資枠の年間投資額は、120万円が上限です。

120万円を超える金額を、成長投資枠に投資する方法があります。

以上から、つみたて投資枠で投資している銘柄と同じものを成長投資枠で投資するのもひとつです。

3.2 パターン2:つみたて投資枠では準備できない投資信託に投資

2点目は、つみたて投資枠で買付できない投資信託や上場株式を購入する方法です。

つみたて投資枠は、金融庁が設定した基準を満たした投資信託しか買付できません。しかし、成長投資枠ではつみたて投資枠で買付できない銘柄にも投資できます。

つみたて投資枠で選べる銘柄より大きいリターンを見込みたい場合は、成長投資枠を活用すると良いでしょう。

3.3 パターン3:配当金がもらえる上場株式に投資

3点目のパターンは、配当金がもらえる個別株への投資をする方法です。

つみたて投資枠では、企業への株式は買付できません。しかし、成長投資枠であれば配当金を得られる上場株式への投資が可能です。

投資信託をつみたて投資枠で買付しながら、成長投資枠で配当金を得る仕組みづくりができます。

投資によって配当金を得たい人は、つみたて投資枠と成長投資枠を併用して活用しましょう。

4. まとめにかえて

新NISAの利用傾向や口座の開設件数について解説しました。

昨今の投資ブームから、株式や投資信託への投資熱が高まっています。

新NISAは、非課税で保有できる期間が無期限となっているので、若年層から中高齢層の資産形成に役立つ制度です。

しかし、投資はリスクの高い金融商品なので、余剰資金から投資するように計画を立てる必要があります。

成長投資枠の活用方法を踏まえながら、自分に合った投資を検討しましょう。

参考資料