6. 【夫婦の年金】現役時代の収入ごとの年金例
- 夫が報酬54万9000円+妻が報酬37万4000円:33万4721円
- 夫が報酬43万9000円+妻が報酬30万円:29万4977円
- 夫が報酬32万9000円+妻が報酬22万5000円:25万5232円
- 夫が報酬54万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:28万4588円
- 夫が報酬43万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:26万967円
- 夫が報酬32万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:23万7346円
- 妻が報酬37万4000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:24万7101円
- 妻が報酬30万円+夫が短時間労働者の平均的な収入:23万978円
- 妻が報酬22万5000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:21万4854円
- 夫婦ともに短時間労働者だった場合の平均的な収入:19万6968円
- 夫が報酬54万9000円+妻が国民年金のみ加入:25万4104円
- 夫が報酬43万9000円+妻が国民年金のみ加入:23万483円
- 夫が32万9000円+妻が国民年金のみ加入:20万6862円
- 妻が報酬37万4000円+夫が国民年金のみ加入:21万6617円
- 妻が報酬30万円+夫が国民年金のみ加入:20万494円
- 妻が報酬22万5000円+夫が国民年金のみ加入:18万4370円
7. 自身が将来受け取れる年金見込額を確認しよう
今回は、いまのシニアが受け取っている国民年金と厚生年金の平均受給額や現役時代の収入ごとの年金受給額の例について見てきました。
国民年金については、男女ともに平均して5万円台の年金額を受け取れています。一方、厚生年金については男性の平均が16万円台、女性は平均10万円台の年金額となっており、男女間で大きな差が出ています。
なぜここまで厚生年金の受給額に差が出るかというと、現役時代に納める厚生年金の年金保険料は収入に応じて支払う保険料が個人間で異なるからです。
現役時代に収入が高く支払う年金保険料も高かった場合、将来受け取れる年金額も高い傾向にあります。
また、今のシニア世代の女性に関しては、「男性が外で働いて、女性は結婚をすると家庭に入る」という方も多かったため、働いて年金保険料を納める期間が少なく受けとる年金額も少ないという結果になっています。
いまの現役世代については結婚しても仕事を続ける女性も多いため、いまのシニアの女性が受け取っている年金額の水準とは多少異なるとは思いますが、先ほど述べたように厚生年金の受給額は現役時代の収入によって個人間で大きな差が出ます。
これは男女ともに言えることですが、「会社員や公務員として働いており、将来は国民年金と厚生年金の両方を受け取れるから安心!」と思っていると老後破綻のリスクを高めます。
老後破綻のリスクを避けるには、ねんきんネットなどで自身が将来受け取れる年金見込額を確認し、老後に向けてしっかりと備え始めること大切でしょう。
参考資料
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「国民年金の保険料はいくらですか。」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
鶴田 綾