2.3 介護保険料

介護保険料は高齢者の介護サービス費用を支えるために、全ての40歳以上の全国民が納める保険料です。前年度における本人・世帯の合計所得金額から保険料が算出され、市区町村によって異なります。

合計所得金額は、収入から一定の控除額を差し引いた金額のことで、年金の場合は次のように計算します。

合計所得金額:年金額-公的年金等控除額110万円

介護保険料は合計所得金額によって、16段階に分けられています。たとえば、東京都北区において、月15万円(年間180万円)の年金を受け取っている人は、9万600円の介護保険料がかかります。

2.4 国民健康保険料(後期高齢者医療保険料)

65歳以上75歳未満の場合、国民健康保険料が年金から天引きされます。75歳以上になると、後期高齢者医療保険料が差し引かれます。

国民健康保険料(後期高齢者医療保険料)は、次の計算式から算出されます。ただし、65歳以上の場合は介護分の負担がありません。

国民健康保険料=医療分+後期高齢者支援分+介護分

医療分・後期高齢者支援分・介護分には、それぞれに所得割・均等割があります。

【写真全2枚】国民健康保険料(後期高齢者医療保険料)の所得割・均等割。2枚目は65歳単身者が月15万円の年金を受け取る場合の手取り額を試算

国民健康保険料(後期高齢者医療保険料)の所得割・均等割

著者作成

所得割は年間所得金額によって変わります。収入から一定の控除額を差し引いた金額のことで、年金の場合は次のように計算します。

年間所得金額=前年の総所得金額-基礎控除43万円
なお、前年の総所得金額は「年金額-公的年金等控除額110万円」で求められます。

たとえば、東京都北区において、65歳の単身者が月15万円(年間180万円)の年金を受け取る場合、国民健康保険料は次のように計算できます。

前年の総所得金額:年金額180万円-公的年金等控除額110万円=70万円
年間所得額:前年の総所得金額70万円-基礎控除43万円=27万円

医療分(所得割):27万円×8.69%=2万3463円
医療分(均等割):4万9100円×50%※=2万4550円
後期高齢者支援分(所得割):27万円×2.8%=7560円
後期高齢者支援分(均等割):1万6500円×50%※=8250円
※東京都北区では、前年の総所得金額に応じて均等割の保険料が5割減額

合計すると、国民健康保険料は6万3823円となります。