みなさんは、今の自分自身の生活費を把握できていますか?
筆者は個人向け資産運用のアドバイザーをしているのですが、毎日自分の家計簿をつけて毎月の生活費を把握するようにしています。
家計簿をつけることで毎月の貯蓄できる金額が分かるのですが、筆者が思う一番のメリットは「老後の生活にどれくらいのお金が必要か」イメージしやすいところだと思います。
老後も今と同じような生活を続けたいのか、今よりも自由な時間が増えるので旅行や趣味などを今よりも楽しみたいかという風に、老後に必要であろう生活費を今のうちからある程度把握できます。
年金だけ生活できればよいのですが、現状の日本の年金制度では難しい傾向にあります。
そこで本記事では、年金の仕組みや平均の受給額、老後にかかる税金や保険料についても詳しく書いています。
また、記事の最後には年金だけに頼らずに老後の資金を用意する方法についても書いていますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 【厚生年金・国民年金】平均受給額はいくら?
厚生労働省年金局による「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、厚生年金と国民年金の平均受給額を見てみましょう。
1.1 【国民年金】男女別|平均受給額(グラフで確認)
- 男女全体平均月額:5万6316円
- 男性平均月額:5万8798円
- 女性平均月額:5万4426円
1.2 【厚生年金】男女別|平均受給額(グラフで確認)
- 男女全体平均月額:14万3973円
- 男性平均月額:16万3875円
- 女性平均月額:10万4878円
男女全体を対象とした公的年金の受給額において、国民年金の平均は月額5万6316円、厚生年金(国民年金含む)は月額14万3793円です。
年金の平均受給額のみでは、物価高の影響もあり「老後の生活費として足りない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、なかには公的年金の受給額が月30万円以上の「高額受給者」もいます。
大半の方は厚生年金(国民年金含む)の受給額が10万円台となっていますが、30万円以上受給する人は全体の中でどのくらいの割合を占めるのでしょうか。
次章で、「公的年金を月額30万円以上受給する人」の割合を見ていきます。