2. 国民年金と厚生年金の月額はいくらか
2024年度の国民年金と厚生年金の金額をご紹介します。
<2024年度の年金額>
- 国民年金:6万8000円(老齢基礎年金:1人分)
- 厚生年金:23万483円(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)
年金収入のみで生活することになった場合、毎月の赤字額を補填できるほどの金額が見込めない可能性があります。
そうなると頼りになるのが現役時代の貯蓄です。
次に、65歳以上の世帯の貯蓄額や割合をみていきましょう。
3. 65歳以上の世帯の貯蓄事情
2024年5月17日に公表された総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2023(令和5年)平均結果ー(二人以上の世帯)」の、世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄高は下記のとおりです。
- 100万円未満:7.9%
- 100~200万円未満:3.4%
- 200~300万円未満:3.2%
- 300~400万円未満:3.5%
- 400~500万円未満:3.3%
- 500~600万円未満:3.5%
- 600~700万円未満:2.8%
- 700~800万円未満:2.6%
- 800~900万円未満:3.4%
- 900~2000万円未満:2.4%
- 1000~1200万円未満:6.1%
- 1200~1400万円未満:4.4%
- 1400~1600万円未満:3.7%
- 1600~1800万円未満:4.2%
- 1800~2000万円未満:3.2%
- 2000~2500万円未満:8.3%
- 2500~3000万円未満:6.3%
- 3000~4000万円未満:10.0%
- 4000万円以上:17.9%
3.1 世帯主が65歳以上の世帯の貯蓄額は二極化
- 貯蓄保有世帯の中央値:1604万円
- 平均値:2462万円
貯蓄保有世帯の中央値は1604万円、平均値も2462万円で、貯蓄が2000万円以上の世帯が41.4%あり、多くの世帯が老後2000万円問題対策をしているように思えます。
しかし、貯蓄が4000万円以上の世帯が18.8%に対し、100万円未満の世帯は7.9%あります。
貯蓄対策をして資産を確保している世帯と、対策ができていない世帯があり、貯蓄額の二極化が起こっているのです。
4. シニア世代の金融資産の保有割合は預貯金が約6割
次に、シニア世代が保有している金融資産について、ご紹介します。
65歳以上の無職世帯の貯蓄額は2504万円です。
<貯蓄内訳>
- 通貨性預貯金:754万円(30.1%)
- 定期性預貯金:846万円(33.8%)
- 生命保険:413万円(16.5%)
- 有価証券:480万円(19.2%)
- 金融機関外:11万円(0.4%)
65歳以上の世帯の貯蓄は、63.9%が通貨性預貯金や定期性預貯金です。
株式や投資信託などの有価証券が19.2%で少ないように見えますが、65歳以上という年齢を鑑みると、徐々に預貯金にシフトする人もいることが考えられるでしょう。