内閣府の「令和6年版高齢社会白書(全体版)」によると、日本の総人口に占める65歳以上の割合は2020年は28.6%、2060年には約38%に上昇すると見込まれ、欧米諸国と比べると高齢化率は高くなると予想されています。

人生100年時代と言われており、本格的な年金生活が始まる65歳以上の方の生活や経済状況が気になることでしょう。

今回は、現代シニアの年金や貯蓄、給付金についてご紹介します。将来に向けた対策のために、ぜひ参考にしてください。

1. 65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支は毎月約4万円赤字

総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支は、毎月3万7916円不足しています。

【写真1枚目/全4枚】65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支。2024年度の国民年金と厚生年金はいくら?次の写真をチェック

65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支

出所:総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」

1.1 【65歳以上の夫婦のみ】無職世帯の家計収支内訳

<収入>

  • 社会保障給付:21万8441円
  • その他:2万6139円

<支出>

  • 食費:7万3029円
  • 住居費:1万6814円
  • 光熱・水道費:2万2335円
  • 交通・通信費:3万617円
  • 交際費:2万4343円
  • その他支出:8万3821円
  • 非消費支出:3万1538円

社会保障給付などの収入に対して支出が多いため、毎月3万7916円不足しています。

では、シニアの収入源となる年金はいくら受給できるのでしょうか。次章で見ていきます。