2. 過去の追加給付事例

2016年には、臨時の給付金として「高齢者向け給付金(年金生活者等支援臨時福祉給付金)」が支給されています。

支給額は一人につき3万円で、「一億総活躍社会の実現に向け、賃金引上げの恩恵が及びにくい所得の少ない高齢者の方への支援」「高齢者世帯の所得全体の引上げ」「平成28年前半の個人消費の下支え」を目的として支給されました。

高齢者向け給付金の要件・申請方法とは?

出所:厚生労働省「高齢者向け給付金のお知らせ」

「賃金引上げの恩恵が及びにくい所得の少ない高齢者の方への支援」といわれていますが、公的年金の支給額は物価と賃金に連動しています。賃金が上がれば保険料収入が増えるため、支給額も増える流れです。

つまり、そもそもの年金額を決めるルールを考えると、「賃金引上げの恩恵が及びにくい所得の少ない高齢者の方への支援」という理由は、的が外れているという批判もあります。