1.4 玄関からのアクセスのしやすさにも留意する

近年ではコロナウイルスの感染拡大などの影響などもあって、外部の汚れを家の中に持ち込まない間取りが人気です。

そのため帰宅後すぐに手洗いや入浴ができるように、玄関近くに洗面脱衣室や浴室を設けた間取りが増えているようです。

しかし玄関近くにある洗面脱衣室や浴室は冬場には寒くなることが多く、来客が多いご家庭の場合には夜に来客があると浴室に入りにくいといったデメリットがあります。

したがってそれらを解消するための工夫が不可欠となります。

2. まとめにかえて

住宅のプランニングを行う際に家事動線を考慮することは、今やごく一般的な手法となっています。

2018年(平成30年)に国土交通省住宅局が実施した住生活総合調査結果によると、持ち家の住宅に対する不満率は「非常に不満」と「多少不満」とを合わせて約19%になっています。

5人に1人は何らかの不満を抱えているとなると、不満率は決して低くないといえます。

持ち家の住宅に対する不満率

持ち家の住宅に対する不満率

出所:国土交通省住宅局「住生活総合調査結果」

家族構成やライフスタイル、優先する項目はご家庭ごとに異なるので、住宅会社や設計者に任せっきりにしてしまうと、実際に暮らしてみてから違和感を覚えるようになってしまうことも決して少なくありません。

快適に暮らしていくためには、家事の効率の良さと住み心地を両立させることが大切です。
本記事を理想の住まいづくりに役立てていただけたら幸いです。

参考資料

亀田 融