1. 家事動線に優れた水回りの間取りとは?
動線とは「人の動きや経路を線で表したもの」のことをいいますが、住宅の間取りを考える上では家事をこなす中で行き来する「家事動線」を重視することが求められます。
毎日行う家事といえば調理や洗濯、掃除、炊事を行うための買い出しなどがありますが、特に水回りの動線に優れた家は家事の効率を高めて家族全員が快適に過ごすための条件のひとつになります。
そして家事動線が最適化されれば毎日の家事に使う時間や体力の負担も軽くなるでしょう。
水回りの動線に優れた間取りを作るポイントには、次のようなものがあります。
1.1 水回りの集約化
キッチン、浴室、洗面脱衣室などの水回りを集約化することで、無駄なスペースを減らしながら家事効率の良い間取りを作ることができます。
たとえば「入浴のために着衣を脱ぐ→洗う→干す→洗濯物を取り込んでたたむ→収納する」といった洗濯に必要な一連の作業工程を1か所でまとめてできるような間取りにすることで、移動にかかる時間や手間を省略して家事の負担を軽減することができます。
さらにキッチンとランドリースペース、ファミリークローゼットを隣接させるようにすると調理しながら洗濯することができ、収納までまとめて行うことが可能になります。
一方、キッチンからランドリースペースまでの距離が離れていたり、水回りが分散していたりする間取りの場合には、家事の同時進行が難しくなってしまいます。
したがって家事の同時進行を前提としたプランニングを行うことが非常に重要です。
そして水回りをまとめて配置した間取りにすることで、建築コストを安く抑えることにも繋がります。