9月に入り、順次、老齢基礎年金の受給者で新たに「年金生活者支援給付金」の対象となる方には、日本年金機構より「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付されています。
また、対象となるか確認できない方には、「年金生活者支援給付金請求書(A4型)」および「所得情報等を確認するための所得状況届」が送付されています。
老齢年金生活者支援給付金を受給するには「請求書」の提出が必須です。給付が決定したら年額で最大6万円の給付金が支給されます。
本記事では、老齢年金生活者支援給付金について解説していきます。また、老後対策の参考に、現シニア世代の「国民年金・厚生年金」の平均月額も確認していきましょう。
1. 【2024年度「最大で年額6万3720円」支給】老齢年金生活者支援給付金とは?
年金生活者支援給付金は、「老齢基礎年金」「障害年金」「遺族年金」を受給している人のうち、要件を満たした人に支給される給付金です。
本記事では「老齢年金生活者支援給付金」について解説します。
1.1 対象者と給付金額
老齢年金生活者支援給付金は、収入が87万8900円以下の非課税世帯の人に対して支給されます。
<支給要件>
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。
- 世帯全員が市町村民税非課税である。
- 前年の公的年金等の収入金額(※)とその他の所得との合計額が87万8900円以下である。※障害年金・遺族年金などの非課税収入を除く
<給付金額>
- 保険料納付済期間に基づく額(月額)= 5310円 × 保険料納付済期間/被保険者月数480月
- 保険料免除期間に基づく額(月額)= 1万1333円 × 保険料免除期間/被保険者月数480月
たとえば、昭和31年4月2日以後生まれの方で被保険者月数480月のうち納付済月数が480カ月、全額免除月数が0カ月の場合は月額5310円が支給されます。年間さんすると6万3720円です。
冒頭で申し上げたとおり、新たに老齢年金生活者支援給付金の対象となる人には日本年金機構から書類が送付されます。期日までに請求書に必要事項を記入して提出してください。
すでに老齢年金生活者支援給付金を受給している人は継続受給にあたり手続きは必要ありません。
給付額が改定された場合は「年金生活者支援給付金支給金額改定通知書」が送付されるため、必ずご確認ください。
さて、老齢年金だけで老後の生活費をカバーするのは容易ではないことは想像できますが、実際に月額どのくらいの年金収入を受給しているのか気になります。
次章で、現シニア世代の年金月額に関するデータを確認していきましょう。