5. 年金だけには頼らない老後対策

今回は、厚生年金の月平均受給額を確認していきました。年金月額30万以上もらっている人はかなり少ないこともわかりました。

厚生年金の受給額は、年金加入期間や年収によって異なります。

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で自分がどれくらいの年金を受け取れるのか、まずは把握してみましょう。

もし見込み額が想定よりも少ない場合は、早めに対策を立てることが重要です。

老後資金を貯めていく方法はいくつかあります。例えば、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入することは有効な手段でしょう。

iDeCoは自分で掛金を積み立て運用し、老後の資金を準備する私的年金制度です。原則として60歳まで引き出せないものの、掛け金が全額所得控除の対象となるため、節税効果も期待できます。

また、貯蓄型の保険やNISA(少額投資非課税制度)を活用する方法もあります。様々な方法があり、特徴やメリットも異なるため、自分の目的や現状に合った手段を選択することが大切です。

いずれにせよ、老後は年金だけで充分といえない時代のため、準備を早めに始める必要があります。現役世代から資産運用や計画的な貯蓄をしていくことにより、老後も安心できるでしょう。

将来の不安を少しでも減らすために、今からできることをひとつずつ実践してみてはいかがでしょうか。

【編集部よりご参考】

第1号被保険者や第3号被保険者は、将来国民年金のみの受給となります。

参考までに、国民年金(老齢基礎年金)の受給額ごと人数もご紹介します。

国民年金受給額ごとの人数

  • 1万円未満:6万5660人
  • 1万円以上~2万円未満:27万4330人
  • 2万円以上~3万円未満:88万1065人
  • 3万円以上~4万円未満:266万1520人
  • 4万円以上~5万円未満:465万5774人
  • 5万円以上~6万円未満:824万6178人
  • 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
  • 7万円以上~:178万3609人

参考資料

菅原 美優