2.3 年金受給を開始したばかりの人

年金受給を開始したばかりの人も、10月から振込額が変わることがあります。

年金の受給開始年齢は原則65歳からですが、65歳から年金の受給を開始した場合、すぐに税金や社会保険料が天引きされるわけではありません。

特別徴収が始まるまでの間、「普通徴収」として自分で納付書や口座振替等で支払います。

10月というタイミングで、特別徴収として天引きが開始されることもあるのです。そのため、年金受給を開始したばかりの人は年金振込額(手取り額)が減少するでしょう。

ただし、先ほど紹介した「10月から年金振込額が変わる人の特徴」とは異なり、普通徴収だったものが特別徴収になっただけであり、手元に残る金額は変わらないため留意しておきましょう。

3. 10月から振込額が変わる人へは「年金振込通知書」が送付

前章では、10月から年金振込額が変わる人の特徴について紹介しましたが、振込額が変わった場合、具体的な天引き額はどのように確認すればいいのでしょうか。

10月から振込額が変わる場合、変更後に「年金振込通知書」が送付されます。

新たに送付された「年金振込通知書」に、10月以降からの「天引き額」と「振込額」が記載されているため、届いた方は必ず確認しましょう。

4. 「年金振込通知書」が届いたら必ず確認しよう

本記事では、10月から年金額が変わる理由としくみについて詳しく紹介しました。

前々年と比較して、前年の所得や控除額が変わった場合は、10月以降から振込額が変わる可能性があります。

振込額に変更がある場合、日本年金機構から「年金振込通知書」が送付されるため、実際の振込額と通知書に記載された振込額が一致しているか、必ず確認しましょう。

2021年には年金振込通知書の記載内容に誤りがあったという事例も発生しているため、「どうせ合っているだろう」と思い込まず、通知書が届いたら必ず金額を確認することが重要です。

参考資料

太田 彩子