ここ数年、物価の高騰などが続き生活費の増加に苦しむ世帯が増えています。政府はそのような世帯に向けた様々な経済対策を実施してきました。

2024年6月から開始されている「定額減税」も、物価高騰に対する生活支援として政府が実施する施策の一つです。

今回は、その定額減税に関連して実施される「調整給付金」という給付制度について解説していきます。

この制度は、年間で課税される所得税額や住民税額が少ないために定額減税の恩恵を十分に受けられない世帯を対象とした給付金となっています。ぜひご参考にしてください。

【写真全6枚】調整給付金のイメージ図。写真後半では調整給付金の申請方法を図表で紹介

調整給付金のイメージ

出所:内閣官房「「定額減税しきれないと見込まれる方」への給付金(「調整給付金」)のご案内 リーフレット」

1. 調整給付金とは

まずは「調整給付金」がどのような目的で設定された制度なのかを説明していきます。

調整給付金とは、今年の6月から実施されている減税制度である「定額減税」による所得税と住民税の減税をしたとしても、その恩恵が十分に得られない、その恩恵が限定的である人を対象にした給付金です。

つまり、そもそもの徴収税額が低いなどの理由により、減税されたとしても生活支援としての効果が十分に享受できない世帯を支援するために作られた制度です。